2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390456
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
山田 芳嗣 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30166748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 清泰 横浜市立大学, 医学部, 準教授 (50234539)
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Keywords | 遺伝子治療 / 高濃度酸素障害 / 肺保護 / keratinocyte growth factor |
Research Abstract |
3T3細胞よりマウスKGF-cDNAをクローニングしAd-mKGFを作製した。コントロールベクターは発現単位のないAx1w1を用いた。BALB/cに各ウイルスベクター1,0×10^9PFUを経気道的投与した(KGF群、1w1群)。3日後よりO_290-95%で72時間飼育、その後大気下で生存率、血液ガス分析、アルブミン漏出(肺胞から血中)、肺組織の免疫染色(以後IHC)等の方法で比較検討した。またウイルス感染後21、39、60日目の肺組織や血液ガス分析で、長期的な影響を検討した。IHCで、KGF群はびまん性のKGF発現を認めたが1w1群では内因性KGFもほとんど検出されなかった。また1w1群では肺毛細血管の著明なうっ血や肺胞腔内の出血、フィブリンの析出を認めたがKGF群ではこれらの異常はなくII型上皮の増殖がみられた。またKGF群では酸素化の改善や、アルブミン漏出等の傷害軽減を認め、生存率を有意に改善した。1w1群の長期観察の組織では肺実質や胸膜の瘢痕収縮がみられたが、KGF群ではこのような像はなく、II型上皮の割合が正常に比べ多かったが酸素化は比較的保たれた。以上より、Ad-mKGFの気道内投与により高濃度酸素肺傷害を軽減し生存率の改善等の高い治療効果を示した。また傷害後の修復期における呼吸機能の改善の可能性も示唆された。 【成果発表】 『KGF発現アデノウイルスベクターを用いた高濃度酸素暴露肺傷害モデルの治療』第45回日本呼吸器学会学術講演会.2005 千葉 "Keratinocyte Growth Factor-Expressing Adenovirus Vector Improves Lung Injury Induced by Hyperoxia" ATS 2005 International Conference. 2005 San Diego 『高濃度酸素肺傷害と修復に対するKGF発現アデノウイルスベクターの効果』日本麻酔科学会第52回学術集会.2005 神戸 "Keratinocyte growth factor gene transfection ameliorates acute lung injury and mortality in mice." IAIRS 80^<th> Clinical and Scientific Congress. 2006 San Francisco
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Research Products
(1 results)