2005 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺肥大形成におけるホルモン応答性増殖機構の解析
Project/Area Number |
16390460
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高橋 悟 日本大学, 医学部, 教授 (50197141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 聡 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40251251)
浦野 友彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20334386)
久米 春喜 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10272577)
松本 信也 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50345196)
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Keywords | 前立腺 / CAR / CYP2B6 / CYP3A4 |
Research Abstract |
前立腺細胞増殖におけるconstitutive androstane receptor(CAR)の役割; 前立腺上皮・癌細胞株におけるorphan steroid receptorであるCARの発現をWestern blot法にて解析した。癌細胞LNCaP, DU145は正常あるいは肥大上皮細胞に比べ、有意にその発現が低下していた。手術標本における正常前立腺100例と癌組織106例における発現を免疫組織化学的に解析した。癌組織は正常前立腺と比較して有意に発現の減少を認め、またhigh Gleason grade腫瘍はlow grade腫瘍に比べてさらに有意に発現が低下していた。さらに低発現症例は癌特異的生存率が有意に高発現症例に比べて不良であった。 前立腺細胞増殖におけるCYP2B6,CYP3A4の役割; dexamethasoneなどのxenobioticsにより活性化されたCARはretinoid X receptorとheterodimerを形成し、CYP2B6ならびにCYP3A4のenhancer領域に結合して両酵素の発現を充進させる。前立腺上皮・癌細胞株におけるCYP2B6ならびにCYP3A4の発現をWestern blot法にて解析した。癌細胞LNCaP, DU145は正常あるいは肥大上皮細胞に比べ、有意に両者とも発現が低下していた。手術標本における正常前立腺100例と癌組織106例における発現を免疫組織化学的に解析した。CYP2B6,CYP3A4共に癌組織は正常前立腺と比較して有意に発現の減少を認め、またhigh Gleason grade腫瘍はlow grade腫瘍に比べてさらに有意に発現が低下していた。さらにCYP2B6低発現症例は癌特異的生存率が有意にCYP2B6高発現症例に比べて不良であった。多変量解析でCYP2B6は癌特異的生存率のindependent predictorであった。
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