2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト無精子症原因遺伝子の同定、蛋白機能解析および精子形成過程のメカニズムの解析
Project/Area Number |
16390471
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
石川 睦男 旭川医科大学, 医学部, 副学長 (20002131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千石 一雄 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30163124)
宮本 敏伸 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70360998)
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Keywords | 無精子症 / 減数分裂 / MEI1 / FKBP6 / Mutation |
Research Abstract |
今日までの不妊治療のめざましい進歩により、その成果は着実に進歩しているものの、男性不妊症、特にいわゆる無精子症は現在でも不妊治療の大きな壁となっている。近年、そのノックアウトマウスが減数分裂異常に起因する無精子症を呈するマウスMei1遺伝子及びFkbp6遺伝子が報告された。マウスの実験結果から、これらの遺伝子異常がヒトの無精子症の原因となりうるのではないか、との仮説のもとに以下の実験を行った。まず、ヒトMEI1 cDNAをマウスをもとに単離し、その発現がヒトにおいても精巣において極めて特異的に発現していることを確認し、減数分裂異常に起因するヒト無精子症患者DNAを用いて変異の検索を行った。解析した患者25名は全て文章による同意を得てから、血液からDNAを抽出されている。全てのcoding region及び隣接するイントロンをPCR及びダイレクトシークエンス解析を施行し現在解析中である。次にヒトFKBP6遺伝子の発現パターンを解析すべく、成人ヒト組織を用いてRT-PCRを施行した。結果、FKBP6は精巣特異的に発現していた。MEI1遺伝子同様そのcoding region及び隣接するイントロンを同様にmutation解析したところ、19名中4名の患者においてFK506 binding domain内の同部位に、1塩基の変異をヘテロに検出した。この変異は正常ではTACである配列がTAGに変換され、早期にストップコドンが出現する。このストップコドンの出現により、本来アミノ酸104個から構成されているbinding domainが、その上流わずか24個のみしか存在しない不完全なdomainが形成される。以上より、変異をもつ患者では本来ヒトFKBP6が有するFK506への結合が阻害されていると考えられ、遺伝子の機能が失われていることが示唆された。
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Research Products
(5 results)