2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト胚着床・胎盤形成誘導機構の分子生物学的解析-反発作用分子、走化性因子および膜結合型peptidaseに着目して-
Project/Area Number |
16390474
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤原 浩 京都大学, 医学研究科, 講師 (30252456)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 信也 京都大学, 医学研究科, 助手 (90333575)
樋口 壽宏 京都大学, 医学研究科, 助手 (00283614)
藤田 潤 京都大学, 医学研究科, 教授 (50173430)
西 英一郎 京都大学, 医学研究科, 研究員 (30362528)
|
Keywords | 子宮内膜 / Eph-ephrin / 胚 / 絨毛外栄養膜細胞 / 細胞膜結合型peptidase |
Research Abstract |
ヒト胚の子宮内膜への接着調節および子宮内膜上皮間への侵入には反発を誘導する因子が重要な役割を演じていることを確認する目的で、正常子宮内膜上皮でのEph-ephrin系分子群およびNeuropilih-semaphorin系分子群の発現様式の検索と発現制御因子の検討を行い、マウス胚盤胞における反発作用誘導因子であるEph-ephrin系分子群およびNeuropilin-semaphorin系分子群の発現様式の検索と発現制御因子の検討を、さらにマウス胚盤胞の接着能に対する反発作用誘導因子分子群の作用と接着作用誘導因子であるALCAM分子作用の検討を施行した。またヒト子宮内膜上皮由来細胞株であるIshikawaおよびRL95-2細胞の細胞間結合力に対する反発誘導分子群の細胞間結合解除作用に関する検討とヒト正常子宮内膜上皮細胞を用いたEph-ephrin系分子群およびNeuropilin-semaphorin系分子群の細胞間結合解除作用に関する検討をおこなった。その結果、Eph-ephrinA系分子群が胚の接着時期の制御に関与している可能性が示された。さらにこのシステムにて子宮内膜上皮間の結合が減弱し、胚の子宮内膜への侵入が促進されている可能性が示された。 またヒト絨毛外栄養膜細胞の浸潤制御機構を明らかにする目的で、胚着床部位の絨毛外栄養膜細胞におけるchemokine受容体、Eph-ephrin系、Neuropilin-semaphorin系分子の発現を検討し、primary cultureから分離した絨毛外栄養膜細胞での機能分子の発現検索と分離絨毛外栄養膜細胞の増殖能、浸潤能に対するchemokineおよび反発誘導分子の作用の解析したところ、細胞膜結合型peptidaseが重要な役割を演じており、chemokineの供給源として血小板が強く関与している可能性が示された。また血小板由来の遊走因子としては、CCR-1のligand以外の分子も関与していることが示唆された。
|
Research Products
(3 results)