2006 Fiscal Year Annual Research Report
癌の治療に応用可能な完全ヒト型モノクローナル抗体および免疫複合体の開発
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16390478
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| Research Institution | Keio University |
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Principal Investigator |
青木 大輔 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30167788)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進 伸幸 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90206459)
鈴木 淳 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00255514)
福地 剛 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70245554)
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| Keywords | ヒトモノクローナル抗体 / 子宮体癌 / リンパ節転移 / 標的治療 |
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| Research Abstract |
抗体医療は癌に対する新たな標的治療薬として注目され、最近では抗体工学の分野が飛躍的に成長している。我々が開発したヒトモノクローナル抗体(Mab)は完全ヒト型抗体産生マウス(KM mouse)を用いて作製され、ヒトに対する抗原性が少なく、頻回投与にても異種タンパクによる抗体産生は起こらない特徴を有する。MabのなかでもHMMC-1抗体は抗腫瘍効果を有することが判明しており、早期臨床応用を目途としてその効果を検証した。
婦人科癌の予後不良因子であるリンパ節転移に対してHMMC-1抗体は腫瘍縮小効果を示すことを確認した。子宮体癌の臨床手術検体における本抗体を用いた免疫組織化学的検討では、原発腫瘍より転移性腫瘍により強い反応性を示した。さらに我々が確立したin vivoのリンパ節転移マウスモデルでは、子宮に同所性移植した原発性腫瘍からの転移性後腹膜リンパ節腫瘍に対して抗体投与による抗腫瘍効果を認めた。さらに、この抗腫瘍効果は現在子宮体癌に対するキードラッグの1つであるドキソルビシン投与よりも強かった。以上よりHMMC-1抗体がリンパ節転移に対して抑制的に機能していることが確認された。
さらにリンパ節転移を標的とする新たな抗体作製を試みている。リンパ節転移を高頻度に形成する子宮体癌細胞株Hee-1Aを免疫原としてKMマウスを免疫し、樹立したhybridomaをHec-1Aとの反応性によってスクリーニングしたところ、現在6つのクローンが候補となっている。さらに、転移リンパ節を特異的に認識する抗体を選別するために原発巣および転移巣における免疫組織化学的反応性の相違に着目して検討している。今後は各抗体の特異性および抗腫瘍効果の検討を行ない、婦人科癌のリンパ節転移に対して抗腫瘍活性を有する新たな抗体の選別を進めることとする。
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Research Products
(5 results)
