2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390497
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
寺崎 浩子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40207478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 誠 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60283438)
近藤 峰生 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80303642)
各務 秀明 名古屋大学, 医学部, 助教授 (80242866)
本多 裕之 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70209328)
井藤 彰 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60345915)
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 網膜色素上皮 / 炎症 / 免疫 / 磁性微粒子 |
Research Abstract |
我々は加齢黄斑変性の新生血管抜去の際に失われる網膜色素上皮細胞の欠損を補填して視力を回復するために、手術によりあらかじめ採取した自己網膜色素上皮細胞を、一定期間組織培養し、網膜色素上皮の欠損部位に再移植することを目的とした研究を行ってきた。 本年度では、磁性微粒子を用いて周辺虹彩切除で採取した家兎の虹彩色素上皮と網膜色素上皮細胞cell lineを、3T3-J2細胞をFeeder layerとして、血清培地下において培養する研究を継続した。培養された網膜色素上皮細胞は重層化し、一層にはならなかったものの、細胞シートとして完成され、これを内筒に内蔵した金属棒で実際に運搬し、家兎の生体に移植する実験を行い方法の改良を模索した。 さらに網膜色素上皮細胞の機能を十分に発揮させるため、または代用する自己虹彩色素上皮に網膜色素上皮の機能を発現させるために、移植網膜色素上皮への遺伝子導入の可能性を踏まえて加齢黄斑変性における新生血管膜の発症病態を研究した。手術で除去した新生血管膜の免疫組織学的検討からは、発症病態には炎症がかかわっていることを見い出した。すなわち新生血管膜への浸潤リンパ球数の多寡により、再発の有無の確率が異なること、一部の検体でMAPKinaseが陽性であったことにより、新生血管の発育には炎症が関与していると考えられた(投稿中)。血清の高感度CRPが炎症にかかわるサイトカイン(IL、 TNFなど)の遺伝子多型に関係があったこと(投稿準備中)、さらに血清の高感度CRPが加齢黄斑変性やポリープ状脈絡膜血管症で上昇していたこと(投稿準備中)などの結果も得た。
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Research Products
(31 results)