2005 Fiscal Year Annual Research Report
高脂血症および高血糖症における皮膚微小循環障害への影響について
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16390510
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中西 秀樹 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90164235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中屋 豊 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50136222)
橋本 一郎 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (70314870)
山野 雅弘 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (00380048)
戸田 真記 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員(臨床) (70420544)
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Keywords | 高脂血症 / 糖尿病 / 皮膚微小循環 / 経皮酸素分圧 / 経皮二酸化炭素分圧 |
Research Abstract |
本研究では高脂血症と高血糖症が皮膚微小循環にいかなる障害を与えるかを解明し、臨床的に皮弁移植後の循環障害を最小にする治療方法を考えることを目標としている。これらの病態がいかに皮膚微小循環に障害を与えるかは未だ不明な点が多く、特に動的な観察を行っている研究は極めて少ない。我々の施設ではRabbit Ear Chamberと生体顕微鏡を用いて、直視下に細動脈や細静脈などの皮膚微小循環を観察することが可能である。さらに経皮酸素二酸化炭素分圧測定装置やレーザードップラー血流測定装置などを用いて皮弁移植後の壊死過程や生着の延長現象を観察する。 昨年度までに、高血糖症家兎の皮膚微小循環をRabbit Ear Chamberを用いて観察を行っており、動的な状態での血管内皮細胞由来の拡張機能障害を確認した。これは、本研究で新しく得られた知見である。これにより、血管拡張剤の使用による血行改善の有効性に関しての疑問が持たれた。そこで本年度は血管拡張剤以外の血行改善薬として、好中球エラスターゼ阻害剤に注目した。家兎の腹部島状皮弁に虚血再灌流障害を起こし、好中球エラスターゼ阻害剤を投与することにより、生着率延長効果を認めたため、臨床での治療効果が期待できると考えられた。 また、高脂血症家兎のRabbit Ear Chamberを作成して観察も行った。食事性のものと遺伝性のものでの差異を検討中であり、来年度も引き続き高脂血症家兎の皮膚微小循環の検討を加える予定である。
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Research Products
(2 results)