2005 Fiscal Year Annual Research Report
BMP抑制分子の制御を介した骨形成モデルの基盤研究
Project/Area Number |
16390521
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
二藤 彰 独立行政法人放射線医学総合研究所, 先端遺伝子発現研究センター, チームリーダー (00240747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 政樹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50231725)
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Keywords | BMP / 骨形成 / 抑制分子 |
Research Abstract |
本研究ではBMPがin vivoにおいて十分な骨形成活性を示すためには、BMP抑制分子の活性制御が重要であるとの仮説に基づき、それを検証する基礎研究を展開し、臨床応用に向けた基盤とすることを目的とする。前年度の研究成果に基づき、継続発展させ以下の研究を行った。 1)siRNAによる内在性のBMP抑制分子の発現抑制 前年度の研究から間葉系細胞10T1/2細胞および骨芽細胞様細胞MC3T3E1細胞においてBMPによって発現誘導がかかるのはNoggin PRDCであることがわかったため、それらに対するsiRNAを複数設計した。まずそれらが効率よく内在性の発現を抑制するか否かを検討するため、前述の細胞に遺伝子導入し、BMPによって誘導がかかる抑制分子の発現のレベル変動をリアルタイムPCRにて調べた。どちらの細胞においても、PRDCについてはPRDC880>373>367の順でNogginについてはNoggin 2>Noggin4の順で強い抑制が認められることがわかった。 2)siRNAによる骨芽細胞の分化形質に及ぼす影響 PRDCについてはPRDC880によってALP(Alkaline Phosphatase)の遺伝子発現ならびに酵素活性がコントロール(negativeコントロールのsiRNA)にくらべ有意に上昇した。一方BMPの標的分子の一つ転写因子Id1についてはPRDC880によって発現が抑制された。一方NogginについてはALPの遺伝子発現ならびに酵素活性はsiRNAによって有意な変化は認められなかった。Id1についてはNoggin4によって発現が上昇した。また内在性Nogginの発現もNoggin4によって上昇した。 以上の結果から抑制分子の発現を制御することで、分化形質に変動が認められることがわかったが、その効果は抑制分子の種類によって異なることがわかった。
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Research Products
(2 results)