2006 Fiscal Year Annual Research Report
Wnt-LRP-DKKシステムとプロテオソーム系を介した骨形成シグナルの解明
Project/Area Number |
16390529
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田村 正人 北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (30236757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梨本 正之 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 助教授 (30228069)
石崎 明 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助教授 (20356439)
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Keywords | Wnt / 骨形成 / 骨芽細胞 / OPG / BMP |
Research Abstract |
本研究では,Wnt3aをstableに発現するC2C12細胞またはMC3T3E1細胞から培養上清を採取し,そのオステオプロテグリン(OPG)濃度をELISA法によって測定した.Wnt3aによりOPG濃度は著しく増大した.これは活性型β-cateninをtransientに導入したものでも同様であった.このOPG発現の増大はBMP-2により時間ならびに濃度依存的に増大した.また,siRNAもしくはsgRNAを用いてGSK3βをノックダウンさせると,OPG発現はいずれの細胞においても増大した.一方,RANKLの発現はWnt/β-catenin及びBMP-2いずれによっても抑制された.Wnt/β-cateninによるOPGの発現誘導機構を明らかにするために,約1.5KbのマウスOPG遺伝子プロモーターをクローニングした.このOPG遺伝子プロモーターを含むOPG1478-lucの転写活性は,活性型β-cateninもしくはWnt3aによって10倍以上上昇した.またこの転写活性はBMP-2とTcf-1によりさらに増大した.欠失レポーターで検討したところ活性型β-cateninにより同様に増大した.活性型β-catenin応答領域を特定するために-253までの領域の4つのLef/Tcf1認識候補部位の変異レポーターコンストラクトを作製した.転写活性の検討ならびにクロマチンIP法を用いた結合因子の同定を行った.以上の研究からWnt/β-cateninシグナルの標的遺伝子としてOPGを同定し,転写活性化機構の詳細を明らかにした.骨芽細胞においてWnt/β-cateninシグナルとBMPシグナルが協調してOPGを介した破骨細胞の分化と機能を調節している可能性が示唆された.
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Research Products
(4 results)