2004 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光タンパク質を利用した分子センサーの開発とイノシトール燐脂質系のダイナミクス
Project/Area Number |
16390532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (70217149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東城 庸介 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90111731)
森田 貴雄 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (20326549)
根津 顕弘 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (00305913)
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Keywords | イノシトール三燐酸 / 蛍光プローブ / FRET / イメージング / IP3受容体 / calcium |
Research Abstract |
IP3プローブ"LIBRA"改良: 1)LIBRAのIP3結合ドメインであるタイプ3IP3受容体のリガンド結合ドメインをより感受性の高いタイプ1およびタイプ2IP3受容体のリガンド結合ドメインと置換した。これによりIP3に対する感受性が約10倍増大した。また、LIBRAのIP3結合ドメインの441番目のっっxをっっxに置換することにより、IP3に対する感受性が約10倍増大した。これらは、細胞内IP3濃度の小さな変化を調べるツールとして有効である。さらに、LIBRAのIP3結合ドメインの507番目のっっxをっっxに置換することにより、IP3に対する感受性が消失させた。このIP3非感受性LIBRAは、LIBRAの反応の特異性を確認する非常によいコントロール分子となることが明らかになった。 2)LIBRAの細胞膜局在シグナルを除去する事によって、細胞質型LIBRAを作成した。細胞質型LIBRAは、IP3プローブの精製などに有用である。また、細胞全体に分布するため、細胞膜型に比べてイメージングがやりやすい反面、緩衝作用のため正確なIP3濃度の測定には不向きである。そこで、PS1の膜貫通領域とNaH exchangerの一部を使って小胞体局在型LIBRAを作成した。 3)LIBRAのリンカーを改変することによってFRET効率を高め、よりダイナミックレンジの広いプローブへの改良を試みた。リンカーの短縮によって、FRET効率が上昇したが、IP3結合型のFRET効率も上昇したため、検出効率の改善はできなかった。しかし、この解析により、IP3結合型のFRET効率を下げる必要性が明らかとなった。 培養細胞を用いたイメージング解析: 従来のW-View光学系を用いた解析では、僅かな空間的ズレが問題となってLIBRAのイメージング解析ができなかったが、3CCDカメラと小胞体局在型LIBRAによってイメージングが可能になった。
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Research Products
(1 results)