2006 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光タンパク質を利用した分子センサーの開発とイノシトール燐脂質系のダイナミクス
Project/Area Number |
16390532
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (70217149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東城 庸介 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90111749)
森田 貴雄 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (20326549)
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Keywords | イノシトール三リン酸 / 蛍光プローブ / FRET / イメージング / IP_3受容体 / calcium |
Research Abstract |
1、改良型LIBRAの作成: 1)FRETの蛍光アクセプター(Venus)を様々な円順列変異体(cpVenus)に置換した。その1つにおいて蛍光変化率が約50%向上し、プロトタイプの約4倍に改善された。 2)改良型LIBRAの膜移行シグナルを除去し、細胞質タイプの分子センサー発現ベクターを作成した。この遺伝子をIP_3R-KO-DT40細胞に導入し、さらに抗生物質(G418)でセレクションすることによって安定発現細胞を作成した。この細胞から精製した分子センサーが、IP_3に反応することを確認した。 3)ハイブリット型分子センサーを作成するために、IP_3結合ドメイン内に2つのLumioTag遺伝子を挿入した分子センサー発現ベクターを作成した。 2.唾液腺細胞へのLIBRA導入: マイクロインジェクションによる唾液腺細胞へのLIBRAの導入を計画した。LIBRAの導入は可能であるが、反応を観察するためには、精製した分子センサーを高濃縮する必要があることがわかった。 3.Ca^<2+>とIP_3反応のイメージング: 蛍光顕微鏡および全反射顕微鏡を用いてCa^<2+>とIP_3反応の解析を行った。特に、今年度に導入したパーフェクトフォーカスユニットを使用することによって、より正確なIP_3動態の解析が可能になった。この実験システムを用いて、様々な種類の細胞のCa^<2+>オシレーションに伴うIP_3動態の解析を行ったところ、IP_3オシレーションが起こる細胞の起こらない細胞があることが明らかになった。現在の所、Ca^<2+>ウェーブのような局所的なIP_3反応は観察されていない。 4.創薬研究への応用: 分子センサーをIP_3受容体リガンドの検索に応用する基本技術を確立した。 5.今後の展開: cpVenusおよびcpSECFPを用いた改良型分子センサーを使って、局所的Ca^<2+>反応とIP_3反応の関係を解析する。また、精製した分子センサーを使って、マイクロフレートリーダによるスループットの高いIP_3測定法の開発を試みる。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] A nobel fluorescent method employing the FRET-based biosensor "LIBRA" for the identification of ligands of the inositol 1,4,5-trisphosphate receptors.2006
Author(s)
Nezu, A., Tanimura, A., Morita, T, Shitara, A., Tojyo, Y.
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Journal Title
Biochimca et Biophysca Acta 1760
Pages: 1274-1280