2007 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光タンパク質を利用した分子センサーの開発とイノシトール燐脂質系のダイナミクス
Project/Area Number |
16390532
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
谷村 明彦 Health Sciences University of Hokkaido, 歯学部, 准教授 (70217149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東城 庸介 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90111731)
森田 貴雄 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (20326549)
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Keywords | イノシトール三リン酸 / 蛍光プローブ / 蛍光共鳴エネルギー移動 / イノシトール三燐酸 / イメージング / カルシウム |
Research Abstract |
1.改良型LIBRAと新規解析法の開発 1)LIBRAを構成する蛍光タンパク質(CFP)をcpSECFPに置換し、さらにFRETアクセプター(Venus)をcpVenusに置換することによって蛍光タンパク質の最適化を行った。その結果、オリジナルLIBRAと比較して蛍光変化率が3-4倍の変異体が得られた。 2)H18年度に開発したIP3受容体リガンドの検索技術を利用して、コンピュータシュミレーションに基づいて合成された化合物から、実際にIP3受容体に作用する化合物を見いだした。さらに、この技術をtype-1、2、3 IP3受容体を使った分子センサーに応用し、サブタイプ特異的なIP3アナログの検索を行った。その結果、いくつかのアデノフォスチン誘導のサブタイプ特異性に違いがあることを見いだした。さらに、その中の1つに部分アゴニスト作用があることを見いだした。 3)唾液腺腺房細胞のIP_3濃度の変化を調べるために、マイクロインジェクションに用いる細胞質型LIBRAを構築した。精製した改良型LIBRAで反応を確認し、現在はマイクロインジェクションを試みている。また、この精製した改良型LIBRAを用いたプレートリーダーによる解析法の開発を試みている。 2.Ca^<2+>シグナルに伴うIP_3濃度の変化 改良型LIBRAを発現させた培養細胞(HSY細胞やCOS-7細胞など)にfura-2を付加し、Ca^<2+>シグナルに伴うIP_3濃度の変化を調べた。その結果、COS-7ではCa2+オシレーションはIP3濃度のオシレーションを伴わないのに対し、HSY細胞ではIP3のオシレーションが観察された。また、Ca2+オシレーションの頻度はIP3濃度だけでは調節されていない事が示唆された。HSY細胞におけるIP3オシレーションは、Ca2+によるフォスフォリパーゼC活性の増強によるものと考えられた。
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Research Products
(3 results)