2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390534
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
杉谷 博士 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (20050114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉垣 純子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40256904)
道家 洋子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (90307869)
勝俣 治 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (70349968)
通川 広美 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (00277477)
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Keywords | 耳下腺 / 開口放出 / 分泌顆粒 / cAMPホスホジエステラーゼ / Rho / AQP / Raft |
Research Abstract |
耳下腺腺房細胞ではβ受容体刺激により細胞内cAMP濃度が上昇し、アミラーゼの調節性開口放出が引き起こされる。この分泌刺激応答に関して、今年度は次の知見を得た。 1.cAMP合成はアデニル酸シクラーゼの活性化により調節されるが、分解系としてのホスホジエステラーゼ(PDE)系について検討したところ、PDE阻害剤の一つロリプラムに感受性をもつPDEがアミラーゼの調節性開口放出に関与することが認められた。 2.低分子量GTP結合タンパク質Rhoの役割を検討したところ、Rhoキナーゼ阻害剤がアミラーゼの調節性開口放出を阻害したことから、Rhoキナーゼによる翻訳後修飾の関与を認めた。しかし、平滑筋ではその下流にあると考えられているミオシン軽鎖キナーゼの阻害剤は効果が認められなかったことから、平滑筋とは異なる標的が必要と考えられた。 3.分泌顆粒において水チャンネルの一つであるAQP5の存在を認めていたが、β受容体刺激によりAQP5は腺腔膜と融合する分泌顆粒においてはドット状に存在することを認めた。分泌顆粒の溶解実験から、Cl^-チャンネルと協同的に分泌顆粒の浸透圧調節に関わることが示唆され、また、未成熟な分泌顆粒にAQP5の存在は認められないことから、この現象が調節性開口放出に関わることが考えられた。 4.細胞膜における機能の収束にあたってはラフトのような膜ドメインの関わりが知られているが、可溶化剤不溶性画分が無単体電気泳動装置によりいくつかの活性画分に分かれることから、膜ドメインの多様性を示唆した。この膜ドメインの多様性が開口放出に関わる分泌顆粒の成長に関わることが考えられた。
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Research Products
(3 results)