2004 Fiscal Year Annual Research Report
細菌の組織定着抑止機序と分子デザインによる感染症予防の研究
Project/Area Number |
16390540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
伊藤 博夫 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40213079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五月女 さき子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20325799)
軒原 清史 (株)ハイペップ研究所, 最高科学責任者・CEO (60137073)
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Keywords | ペプチドライブラリー / デコンボルーション / 口腔細菌 / 感染性心内膜炎 / ポジションスキャン / モノクローナル抗体 / フィブロネクチン / 天然物質ライブラリー |
Research Abstract |
本研究では、モノクローナル抗体技術とコンビナトリアルケミカルライブラリー技術を融合させて、口腔細菌とフィブロネクチンとの結合の分子機構を明らかにし、これをモデルに、病原微生物の宿主細胞への特異的付着の阻害を作用機序とする低分子化合物の開発基盤を確立することが到達目標である。平成16年度には、固相アッセイのための改良型オンビーズ・ペプチドライブラリーの新規構築を行い、オン・ビーズ・エドマン分解の効率的手法と配列解析法の改良に取組んだ。並行して、細菌の付着阻害性抗フィブロネクチンモノクローナル抗体(mAb I01)を用いたオンビーズ・ライブラリーのスクリーニングのために、抗体の標識法とスクリーニング方法の至適化に取組んだ。また、軒原が構築した高品質なポジションスキャニングライブラリーを本研究に応用するために、同ライブラリーのビオチン標識を行った。mAb I01への標識ライブラリーの結合性を指標にポジションスキャニングライブラリーのスクリーニングを行い、コンセンサス配列の分析に基づき、32種のヘキサマーペプチドからなる第2次ライブラリーを構築した。上記2種類の合成ライブラリーのスクリーニングと並行して、海外共同研究者の魏の、感染症の予防のために処方される生薬原料のスクリーニングによって、3種の漢方薬原料植物が選択された。これらの原材料からヒトへの投与形態を考慮した方法で水溶性画分を抽出し、さらに高圧液体クロマトグラフィーによる分画を行った結果、約300種類からなる天然物コンポーネントライブラリーが構築された。また、mAb I01を用いた各種ライブラリーのスクリーニングと並行して、新規有用mAbの製作にも取組んでいる。
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Research Products
(2 results)