2004 Fiscal Year Annual Research Report
核シグナルによるミトコンドリア由来活性酸素発生の機序解明
Project/Area Number |
16390541
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60165701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬童 寛子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00301391)
富田 和男 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60347094)
末永 重明 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00136889)
佐藤 強志 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90136888)
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Keywords | ミトコンドリア障害 / 活性酸素 / 核シグナル / 突然変異 / シャペロン / p53 / HSP70 |
Research Abstract |
細胞における酸化が種々の疾病でその病因をなし、ミトコンドリアにおける障害と関連するものであることが解明されつつある。しかしながら、その酸化を含む細胞障害機序の詳細は未だ解明されていない。本研究では、酸化による細胞障害が"酸化ストレス負荷後、ミトコンドリアが障害を受けるとともに、何らかの核由来タンパク質がミトコンドリアに輸送され、ミトコンドリアに作用し、活性酸素発生を増大させ細胞障害にいたる"と仮説をたて、本研究はこれを世界に先駆けて実証しようとすることを目的とする。本年度は、酸化ストレス付与には、放射線を用い以下の実験を行なった。 (1)ミトコンドリア障害 放射線照射(0.1,0.5,1.0,5.0,10Gy)を行なった細胞(ヒト神経芽腫由来細胞;NB-1細胞)のミトコンドリアDNA(16,569bp)の障害を調べた。その結果、照射されたミトコンドリアDNAの全域をPCR法を用い調べた結果、5Gy以上の照射で明らかなDeletionが見られた。 (2)ミトコンドリア由来活性酸素発生の機序解明 p53の関連の有無の検証:我々の過去の研究成果より、照射によりp53とHSP70タンパク質が相互作用を起こす事を報告した(Ohnishi et al. Int.Hyperthermia,1995)。最近の報告により、p53タンパク質がミトコンドリアにも作用する事が明らかとされた(Mihara et al. Mol.Cell,2003)。本研究ではp53タンパク質及びHSP70タンパク質のミトコンドリア移行を抗体を用い共焦点レーザー顕微鏡にて調べた。p53に突然変異を有する143B細胞では、照射後の明かなp53の核移行が観察されたが、ミトコンドリア移行は観察されなかった。さらに、p53正常細胞との比較を予定している。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Evaluation of anti-platelet aggregatory effects of aspirin, cilostazol and rematroban on platelet-rich plasma and whole blood2004
Author(s)
Kariyazono H, Nakamura K, Arima J, Ayukawa O, Onimaru S, Masuda H, Iguro Y, Majima HJ, Ryuzo Sakata R, Yamada K
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Journal Title
Blood Coagulation & Fibrinolysis 15(2)
Pages: 157-167
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[Journal Article] Mitochondrial Signal Lacking Manganese Superoxide Dismutase Failed to Prevent Cell Death by Reoxygenation following Hypoxia in a Human Pancreatic Cancer Cell Line, KP42004
Author(s)
Hirai F, Motoori S, Kakinuma S, Tomita K, Indo HP, Kato H, Yamaguchi T, Yen H-C, St.Clair DK, Nagano T, Ozawa T, Saisho H, Majima HJ
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Journal Title
Antioxidant & Redox Signaling 6(3)
Pages: 523-535