2005 Fiscal Year Annual Research Report
放電技術を利用したハイブリッド型インプラントの即時負荷に関する検討
Project/Area Number |
16390563
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
宮崎 隆 昭和大学, 歯学部, 教授 (40175617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 元植 昭和大学, 歯学部, 助手 (40276605)
柴田 陽 昭和大学, 歯学部, 助手 (30327936)
立川 哲彦 昭和大学, 歯学部, 教授 (10085772)
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Keywords | チタン / インプラント / 表面処理 / 放電 / 即時負荷 |
Research Abstract |
本研究の目的は,表面修飾技術によりインプラントの即時負荷と長期的な維持を達成することである.インプラントの即時負荷を目的とし,インプラント体を骨伝導性の高いリン酸カルシウムナノ粒子で修飾した.即時負荷を目的としたインプラントは,埋入時のトルクが必要なため,コーティング膜は剥離を防止する目的で極力薄く処理される必要がある.この点液中放電によるコーティングは現在実用化されている技術にくらべ,きわめて有効である.またデンタルインプラントは経皮デバイスであるため,アバットメント部では感染を防御するための抗菌性が重要であり,特に一回法で行うインプラントの即時負荷には,必須である.この抗菌処理はNaCl溶液中での,放電陽極酸化処理により達成された.さらに本処理は純チタンにくらべてきわめて高い細胞接着性を有しており,これまで不可能と考えられてきた,高い抗菌性と生体適合性の両立が可能となった.インプラント表面のコーティング層は,インプラント埋入時に剥離しないこと,および埋入後速やかに吸収され,骨に置換されることが必要とされている.これは,組織内に残存したリン酸カルシウム微粒子が後にインプラント周囲炎の引き金になる恐れがあるためである.in vivoの動物実験では,コーティング膜の吸収および骨髄細胞の反応を検討した.その結果,擬似体液中での液中放電によって得られたリン酸カルシウムコーティングは,市販のリン酸カルシウムコーティングにくらべて速やかに吸収され,新生骨に置換されることが判明した.以上の結果から,本法はインプラントの即時負荷と長期的な維持を達成しうる有力な新技術であると考えられる.
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Research Products
(6 results)