2004 Fiscal Year Annual Research Report
高性能光線照射器を応用した前装材料の耐摩耗性改善に関する研究
Project/Area Number |
16390566
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松村 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (40199857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桟 淑行 日本大学, 歯学部, 助教授 (80160993)
島田 和基 日本大学, 歯学部, 助手 (60307866)
小泉 寛恭 日本大学, 歯学部, 助手 (20339229)
川本 善和 日本大学, 歯学部, 助手 (40366604)
田上 直美 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70231660)
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Keywords | コンポジット / 重合器 / プライマー |
Research Abstract |
平成16年度の研究では市販の前装用硬質レジン,試作硬質レジン,人工歯,金属接着用プライマー,接着剤,金属材料を実験材料として使用した.摩耗試験では,歯ブラシ摩耗試験器と3成分系摩耗試験器を用いた.試料は硬質レジン硬化物単体および異種材料と硬質レジンの複合体として製作した.異種材料界面には接着用プライマーや接着剤を使用した.硬質レジンの耐摩耗性の改善を目的として以下の項目を検討した. 1.市販硬質レジンについては重合条件,特に光照射時間,重合温度,表面の仕上げ研磨方法などが耐摩耗性に及ぼす影響について検討した.マトリックスの重合性を改善するため,高性能光線照射器を使用した. 2.試作硬質レジンについてはモノマー,重合開始剤,促進剤の種類,フィラーの種類,形態と配合量が耐摩耗性に及ぼす影響について検討した.摩耗試験後の表面性状は主として走査型電子顕微鏡で観察し,破折,摩耗部位を特定した.試料の表面粗さと摩耗の形状は走査型レーザー顕微鏡で記録した.摩耗量は顕微鏡の数値を計算機にて読み取り,三次元的に分析した.さらに,精密光沢計を用いて摩耗試験前後の光沢度を測定した. 3.異種材料の界面における破折,劣化,摩耗の原因の追求とそれらを防止するための方法を2種類の摩耗試験器を用いて検討した.材料界面には接着剤,プライマーを使用し,未使用の場合と比較を行った.適切な接着促進物質は被着体によって異なるので,金属酸化物を含む材料に対しては酸性モノマー,貴金属材料には硫黄系モノマーを使用した. 重合器としてハイパーLII,トウインクルMIII,硬質レジンとしてエステニアおよび試作品,貴金属用プライマーとしてアロイプライマーなどを使用した系が良好な耐摩耗性を示した.
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