2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390567
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
菊地 久二 日本大学, 歯学部, 講師 (40120422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 實 日本大学, 歯学部, 教授 (40059704)
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Keywords | レーザー溶接 / 歯科用合金 / レーザー照射条件 / 石膏模型 |
Research Abstract |
歯科用合金のレーザー溶接技法の確立のため、次のような検討を行った。 1 石膏模型上でレーザー溶接を行いレーザー光がチタンを貫通して石膏模型面まで到達した場合について実験を行った。その結果,石膏模型面にまで到達するような強いエネルギーでレーザー照射すると、チタン鋳造体の溶接強度が低下した。したがって、レーザー溶接(仮着)時のパラメーターの設定は重要で、強すぎるレーザーエネルギーでの溶接は避けなければならないことが判明した。また、色調の異なる石膏面にレーザー照射した場合、ホワイトの石膏では、レーザー光の吸収が少ないことが明らかとなった。 2 歯科用レーザー溶接機のスポット径は、レーザービームの焦点位置をずらすことによって変化する。したがって、意識して焦点位置をずらすこと(ディフォーカス)によって、レーザー溶接機のパラメーターを変えることなく、溶け込み深さを変化させることができることが明らかとなった。このことは、レーザー溶接を行うための一つの技法として応用できるものと考えられた。 3 レーザー溶接は、術者がマイクロスコープによってレーザー溶接位置を決定しレーザー溶接を行う。この溶接位置は術者の肉眼によってピントの合った場所となるが、術者によってピント位置が異なることが判明した。したがって、ピント位置のずれが溶け込み深さに影響することが明らかとなった。この結果から、レーザー溶接を行う場合、左右の目でどちらの目が客観的な焦点距離に近いのか、また、ピントの位置が大きくずれていないかを知る必要があることが示唆された。 4 異種金属の溶接には、レーザー照射条件の検討とともに、継手形状の検討が必要であることがEMPA観察により示された。
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Research Products
(4 results)