2004 Fiscal Year Annual Research Report
ゲル化DNA/人工脂質複合体を素材にした再生医療用scaffold材の開発
Project/Area Number |
16390574
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
福島 忠男 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (80084250)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 勇介 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 助教授 (20105688)
岡畑 恵雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (80038017)
早川 徹 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40172994)
河合 達志 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60167351)
武田 昭二 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (20067185)
|
Keywords | DNA / カチオン性人工脂質 / scaffold / 生体分解能性高分子 / インターカレーター / ゲル化 / アニオン性高分子 / 細胞毒性 |
Research Abstract |
ゲル化DNA/人工脂質複合体を作成するためにポリエチレングリコール(PEG)(n=2、4,6,10)とアラニンからニ官能性人工脂質を合成したところ期待していた水溶性の人工脂質が得られた。そして、これら人工脂質とDNAを水溶液中で反応させたところ水不溶性のゲル化DNA複合体が得られたがnを大きくすると収率は低下した。これは、PEG中の酸素の影響で水溶性が増加したもと考えらたので、PEGの替わりにポリメチレングリコール(PMG)(n=2、4,6,10)を用いたところ、ゲル化DNA複合体が同様に得られらn数の増加とともに収率は増加した。これらのゲル化DNA複合体の細胞毒性は軽微で生体親和性も良く、細胞活性試験でも極めて良好は結果が得られscaffoldの素材としての有効性が示唆された。しかし、やや生体内での吸収速度が速く、長期期間生体内で組織が構築されるまで留まる必要のあるscaffoldの応用には吸収速度を改善しなければならない。カチオン性高分子であるキトサンは生体分解能性高分子で生体親和性にも優れているが、ヒトの生体内にキトサンを分解する酵素はないので分解速度は比較的遅い。また、カチオン性であるからアニオン性DNAとの複合化も容易である。そこで、キトサンはゲル化DNA複合体の分解調整材として有用と考え、DNA/キトサン複合体を合成し基礎的性質を調査したところゲル化DNA複合体の分解調整材として有効であることが判明した。現在、ゲル化DNA/人工脂質複合体をさらにキトサンで複合体したDNA-人工脂質/キトサン複合体のscaffold材としての有効性を評価している。
|
Research Products
(1 results)