2004 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌放射線治療のDNA損傷に対するチェックポイント機構異常の解析と分子標的治療
Project/Area Number |
16390592
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
新谷 悟 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80294429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中城 公一 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (90314880)
浜川 裕之 愛媛大学, 医学部, 教授 (20127905)
日野 聡史 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (90359927)
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Keywords | 放射線治療 / EGFR -TK inhibitor / CDK inhibitor / Cox-2 inhibitor / HSP-90 inhibitor / 血管新生阻害剤 |
Research Abstract |
口腔癌において放射線感受性との関連が示唆され治療標的になり得るいくらかの分子に関して放射線照射との併用効果について検討した。標的分子としては、上皮成長因子受容体(EGFR)、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)、Cyclooxygenase-2(Cox-2)、Heat Shock Protein 90(HSP90)、腫瘍血管である。これらの標的分子の口腔扁平上皮癌細胞株におけるタンパク発現量とコロニーアッセイにて評価した放射線感受性に関して相関を検討しいずれの標的分子でも相関があることが確認された。各々の分子標的治療薬として、Gefitinib(EGFR-TK inhibitor)、Flavopiridol(CDK inhibitor)、Celecoxib(Cox-2 inihibtor)、17-AAG(HSP-90 inhibitor)、TNP-470(血管新生阻害剤)を用いて検討した。 その結果、Gefitinibにおいては、細胞周期におけるG1/S期ならびにG2/M期チェックポイント機構の制御とDNA-PKを介したDNA修復系の阻害による放射線効果の増強がみられた。Flavopiridolにおいても著しい放射線効果の増強とアポトーシス誘導が確認され、その機序としてATMを介したチェックポイント機構の制御が考えられた。Celecoxib,17-AGG, TNP-470に関しても放射線感受性の増強効果が確認されたが、細胞における標的分子の発現やp53の変異の有無あるいは血管誘導能により影響を受け、細胞間によって感受性の増強効果に相違を認めた。 以上の結果より、分子標的治療薬による放射線感受性増強の可能性が強く示唆された。しかし、その一方で腫瘍の標的分子の状態による個別化を行い、適切な分子標的治療薬と放射線治療の併用をはかることが的確な治療法選択における重要な課題としてクローズアップされてきたと考える。
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Research Products
(2 results)