2006 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌におけるリンパ管新生因子VEGF-C局在の免疫走査電顕法による解析
Project/Area Number |
16390596
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
杉原 一正 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (00117516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上川 善昭 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (30332901)
別府 真広 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (00363648)
上川 泰子 (簗瀬 泰子) 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教務職員 (70253903)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / リンパ管 / リンパ管新生因子 / VEGF-C / D2-40 / CD105 / 所属リンパ節転移 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌における悪性度と予後の評価においてリンパ管数と毛細血管数は非常に重要な指標である。今回口腔扁平上皮癌110例の手術時標本を用いてリンパ管マーカーであるD2-40,腫瘍血管内皮細胞マーカーのCD105、血管内皮細胞成長因子であるVEGF-Cを用いて免疫組織化学的検索を行った。 その結果、リンパ管数はVEGF-Cの発現の強い腫瘍組織内において非常に増加していた。また、腫瘍内や腫瘍周囲のリンパ管は、所属リンパ節転移のある口腔扁平上皮癌症例において有意に増加していた。 一方、VEGF-Cの発現は、腫瘍の増大と相関が認められた。予後においては、リンパ管数と腫瘍血管の数が多いほど、またVEGF-C発現が強いほど生存率は低い傾向が認められた。 このことより口腔扁平上皮癌の腫瘍組織におけるVEGF-CとD2-40に陽性を示す腫瘍組織内のリンパ管数は、所属リンパ節転移を予測する因子となりうる可能性が示唆された。
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