2006 Fiscal Year Annual Research Report
老人訪問看護の質評価指標の開発:ベストプラクティスに基づく評価項目策定及び標準化
Project/Area Number |
16390647
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石垣 和子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80073089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 則子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (90280924)
山田 律子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教授 (70285542)
金川 克子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (10019565)
正木 治恵 千葉大学, 看護学部, 教授 (90190339)
鈴木 みずえ 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (40283361)
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Keywords | サービスの質 / 訪問介護 / 高齢者 / ベストプラクティス / 質評価 |
Research Abstract |
本研究では、高齢の在宅療養者に典型的に見られる問題に対する「最善の看護」(ベストプラクティス)を具体的に定義し、それを基に訪問看護サービスの質を評価する指標を開発・標準化することを目的とした。本年度は、質評価指標の妥当性を評価した。 まず、家族支援質評価指標にっいて、C県内の全ての訪問看護ステーション194件に計970通の調査票を送付し、60件の255名から回答を得た。その結果を元に、家族支援質評価指標得点の高いステーションと低いステーション各1件を対象として、看護記録調査を実施した。また、介護者家族への質問紙調査も同時に実施した。なお、看護記録調査では褥瘡ケア・スキンケア指標の内容も検討した。 看護記録への調査では、質評価指標の内容を示すと思われる記録の内容を定義し、そのような内容が一定の期間内に記録内に存在した場合には「1」、しない場合には「0」を与え、指標の内容を示す記録がどの程度存在するかを指標ごとの「記載率」として算出した。分析では、指標ごとの「記載率」と看護師の質評価指標への回答の平均を見比べ、記載率と看護師の回答平均点との間に対応の見られる指標が多ければ、その領域は質評価指標への回答が実際の実践と対応している、すなわち妥当なものであると考えることにした。2ステーションの利用者60名の看護記録を調査し、また家族への質問紙調査を実施して回答を分析した。「家族支援」の領域では記載率と看護師の回答平均点が逆転する指標もいくつかみられた。一方、「褥瘡ケア・スキンケア」領域の指標は、記載率と看護師の回答平均点はほぼ対応しており、その点で妥当性の高い指標であると考えられた。看護師による回答平均点の高かったステーションと低かったステーションの比較では、指標の記載率、家族への質問紙調査、また褥瘡の発生率とその内容に統計的に有意な差はみられず、看護師による回答平均点により実践内容の質をそのまま推測することは困難と思われた。
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Research Products
(1 results)