2005 Fiscal Year Annual Research Report
地域と学校の人材活用による児童生徒の心の健康づくりプログラムの開発と評価
Project/Area Number |
16390649
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荒木田 美香子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50303558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 照代 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (80288406)
永井 道子 浜松医科大学, 医学部, 講師 (80293629)
飯田 澄美子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (80070671)
堀 妙子 京都橘大学, 看護学部, 助教授 (40303557)
福永 博文 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (30350911)
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Keywords | メンタルヘルス / 自尊寛恕 / 保健行動 / 共感性 / 小中学生 |
Research Abstract |
平成16年度に開発した全体的健康感、自尊感情、共感性を主とした26項目を中心とした質問紙を3府県4中学校2047名の中学1年生から3年生に対して、平成17年6月及び11月の2回にわたって実施し、テレビゲーム及び家族・友人関係を中心とした対人関係と心身の訴えとの関係性を検討した。その結果として、対人関係が良い場合は心身の健康も良いこと、またテレビゲームを一人である一定時間以上実施する場合、対人関係能力が低く心身の訴えが多くなることが明らかとなった。また、それらの結果をプリントとゲームに編集した教育ツールを作成し、学校の人材である教師による健康教育を実施し,ていただいた。平成17年6月の質問紙調査をベースラインデータとし、平成18年度6月には再度全体的健康感、自尊感情、共感性に関する調査を実施し、健康教育の印象、全体的健康感、自尊感情、共感性の変化、変化の要因を検討する予定である。さらに、中学生の成果を踏まえ、小学生5・6年を対象としたプログラムの開発を行なう。 また、学校の人材である生徒を活用したピアエデュケーションを展開しその効果を検討した。保健行動の中でも性行動は心の健康と密接な関係を持っており、今年度は性教育とコミュニケーション能力の向上の2テーマにおいて、ピアリーダーの自尊感情と自己効力感を高めるプログラムを展開した。性教育においては1中学校でピアリーダー(55人)を活用した教育を展開することができた(教育される側の中学生は112人であった)。その結果、ピアリーダーには自己効力感の向上、知識の定着が認められ、教育される側の生徒においても知識や保健行動の意図については教師が授業を行う場合と同程度の効果が得られた。コミュニケーション能力の向上については、20名のピアリーダーの教育を平成17年8月に実施した。平成18年度に更にピアリーダーを活用した教育の展開を実施し、その効果を検討する予定である。
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Research Products
(2 results)