2007 Fiscal Year Annual Research Report
テルグ語に関する現地調査とそれに基づく教育用文法書・語彙集の作成
Project/Area Number |
16401009
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
山田 桂子 Ibaraki University, 人文学部, 准教授 (30344831)
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Keywords | テルグ / アーンドラ / ドラヴィダ / 外国語教育 / 文法書 / 国際情報交換 / インド |
Research Abstract |
本年度は7月末から約3週間、インドでフィールドワークを行った。ハイダラーバードでは、テルグ語・文学を教える大学教員らに会い、作成中の基礎テルグ語文法の中で使う例文について、校正作業を行った。具体的には、不自然な会話文の訂正、動詞活用やイディオムの用法の確認、つづり字や発音の確認等を行った。ラージャマンドリ、マドラス、ポンディチェリーでは、やや古い現代テルグ語で書かれた文献資料を収集した。バンガロールでは、方言に詳しいインフォーマントに同様のインタビューを行い、テキストの校正を行った。帰路、シンガポールとマレーシアで、以前調査に協力して頂いたテルグ人協会の人々からふたたび情報収集し、テルグ人地区の視察を行った。11月以降は、日本に在住するテルグ語話者・研究者らからの情報収集を行い、文法説明に用いる言語学上の専門用語の訂正・確認、および文法の詳しい解説を受けるなどして、報告書(『基礎テルグ語』)の字句の訂正等の校正作業を行った。 以上の作業の結果、本研究の目的であるテルグ文法書・語彙集の作成は最終段階に入っている。本文の例文が未確定・再差し替えの部分があるので、現報告書の段階では語彙集が完成していないが、5月末には間に合う予定である。現代テルグ語の文法書は、世界では英・仏・独の3力国語で出されているが、日本および日本語では最初のものになる。経済成長を続けるインドではテルグ語地域はIT産業の中心地のひとつであるだけでなく、日本を含め先進各国のNGO等が、開発援助活動等を展開している。学術的な見地からのみならず、現地で活躍する日本人のための現地語習得のツールとなる点で、本研究には重要な意義がある。
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Research Products
(1 results)