2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16401017
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 伸幸 名古屋大学, 文学研究科, 助手 (40273205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直人 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60240800)
小田 寛貴 年代測定総合研究センター, 助手 (30293690)
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Keywords | メソアメリカ / 都市 / ロス・ナランホス / タスマル / 建造物 / ピラミッド |
Research Abstract |
メソアメリカにおける都市発展過程に関する考古学調査を実施した。ホンジュラス、ロス・ナランホ遺跡とエル・サルバドル、タスマル遺跡において、都市遺跡内における主要建造物群のメソアメリカ建築史における位置を把握するために行った。 ロス・ナランホス遺跡においては、ホンジュラス人類学歴史学研究所と2006年調査の契約を交わした。2006年8,9月に発掘調査を行った。発掘では2,3号建造物の間にある窪地で、主要グループの建設活動の開始時期を確認することが出来た。試掘坑を数箇所に設けて、主要グループの居住時期の最も早い時期を調査した。また、建造物と関連して、都市の発展過程を探るための手がかりとなる遺物を得ることが出来た。 一方、タスマル遺跡では、発掘によって、仮説の検証を行った。測量調査による仮説では、中心となるピラミッドの下層に、東西南北に、列柱を持っ建造物がある可能性が考えられる。発掘では北側に試掘坑を入れた。その結果、北側での建造物が複雑な発展段階を経ていた可能性が窺えた。西側では、仮説と関連する主神殿にぴたると考えられる階段部分や西側建造物の古い時期の建造物が検出された。また、そのピラミツドの北西にある球戯場でも発掘を行い、タスマル遺跡における都市発展過程を調査した。 今年度の主な研究業績としては、タスマル遺跡において、建造物め変遷が床の重なりと建造物の建築構造によって、数時期あった事が明らかになった。また、球戯場では平行してあったと考えられる建造物の一部を確認した。ロス・ナランボス遺跡では、2,3号建造物間の低地の形成過程と遺物から、都市発展に関する基礎的な資料が得ることが出来た。これらの調査で、都市遺跡内における建造物群の時期的変遷から、メソアメリカにおける都市発展史に関するデータが蓄積できた。
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Research Products
(3 results)