2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16401021
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Research Institution | The Middle Eastern Culture Center in Japan |
Principal Investigator |
吉田 大輔 (財)中近東文化センター, 学術局アナトリア考古学研究所, 研究員 (20280670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 幸弘 (財)中近東文化センター, 学術局アナトリア考古学研究所, 主任研究員所長 (10260142)
大村 正子 (財)中近東文化センター, アナトリア考古学研究所, 研究員 (80370196)
中井 泉 東京理科大学, 理学部第一部, 教授 (90155648)
渡辺 和子 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (00223397)
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Keywords | 保存修復 / 印章 / 粘土板文書 / 象形文字 / 楔形文字 |
Research Abstract |
1.保存修復:2006年度の保存修復は、銅合金、鉄製品、土器を中心に、鉛、石、木製品など総数464点(当年度出土品447点及び前年度迄の出土品17点)について行われた。保存処置は、研究所内の施設だけでなく、必要に応じて発掘現場でも実施された。また、銅製品の保存法やコーティング材料に関する研究、実験が進められた。(2006年7〜9月) 2.化学分析:金属製品を中心とする出土遺物の化学分析を進めるともに、復元した土製窯などによる土器製作に関する研究、実験を続行した。(2006年8〜9月) 3.キュルテペ文書の研究:アンカラのアナトリア文明博物館において、キュルテペ遺跡1996年度発掘調査によって発見された粘土板文書について研究を進めた。当時の法的文書と書簡の粘土板は、封筒(粘土板をさらに粘土でくるんで封筒とした)に入れて印章が押された。発見時の「未開封文書」のうち数点の封筒が開いたため、中の粘土板を取り出して読むことができた。法的文書の場合は封筒の文面と粘土板の文面はほぼ同じであるが、相補的情報を含んでいるため、双方を比べることで内容理解が大きく進んだ。(2006年8月) 4.印章資料の研究:カマン・カレホュック北区「円形遺構1」出土の印影付粘土塊の資料整備、カタログ作成に重点を置いた。また印影の‘ヒッタイト'象形文字、特に音価や意味が不明な文字について、ロンドン大学のJ.D.ホーキンス、M.ウィードンらと共同研究を進めた。(2006年9月)
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Research Products
(6 results)