2005 Fiscal Year Annual Research Report
台湾集集鎮における復興過程の構造化と世界の都市復興アーカイブに関する研究
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16401022
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
村尾 修 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (70292753)
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Keywords | 1999年台湾集集地震 / 集集鎮 / 復興過程 / 空間復興モデル / ワルシャワ / 住宅再建 / 復興アーカイブズ / 復興体系 |
Research Abstract |
本年度は下記の内容について研究を実施した (1)国内外における被災後の復興関連事例の調査と資料の収集 第二次世界大戦による戦災から,独特な復興を遂げたワルシャワを訪れ,ワルシャワ歴史博物館等にてその経緯等に関する資料を調査・収集した.またそれらの経緯を示すアーカイブズについて整理した.さらに戦後に,被災前に忠実に復元された旧市街市場広場を記録した. (2)復興調査等に関する体系化の検討 現在,日本建築学会や日本都市計画学会の中で被災後の復興に関する調査のあり方が議論されている.それらを踏まえ,復興過程を体系化することを念頭におき,被災後の調査のあり方とデータや資料の収集方法について検討した. (3)台湾および集集鎮における復興および文化歴史に関する文献調査 台湾大学を拠点として,これまでに台湾政府が進めてきた復興の状況あるいは研究対象地である集集鎮の歴史的成立過程や民族史についての文献調査を実施し,必要な資料を収集した.そして今後の集集鎮での調査に不可欠な「集集鎮志」を日本語に翻訳した. (4)南投県集集鎮の住民調査と分析 昨年度までに実施してきた建物等の復興過程データベースを参考とし,研究対象地の住民,行政機関,復興に関わった関係者に対して復興と住宅再建に関する聞き取り調査を実施した.それらをまとめ集集鎮の復興のダイアグラムを作成した. (5)復興過程データベースを用いた都市空間の変容の把握 昨年度までに作成した復興過程データベースを用いて,集集鎮の都市空間の変容について把握した.またそれらの復興過程を記述する方法について,外部の研究者にも相談し,検討した. 以上の研究成果をまとめ,台湾大学にて口頭発表した.また学会論文として投稿した.
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Research Products
(3 results)