2005 Fiscal Year Annual Research Report
ポーランド・リトアニアのEU加盟に伴う市民レベルの経済行動カルチャー変化の研究
Project/Area Number |
16402010
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉野 悦雄 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80142678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弦間 正彦 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (90231729)
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Keywords | ポーランド / リトアニア / EU加盟 / 民営化 / 消費者金融 / 農業 / 海外労働 / 出稼ぎ |
Research Abstract |
3年計画の第2年度である平成17年度は以下の海外調査を実施した。 1)平成17年7月20日より8月6日まで,吉野悦雄はポーランドとリトアニアにおいて,EU加盟後の新しい農業構造に関する聞き取り調査を農林省などで行い資料を収集した。 2)平成17年9月11日より22日まで吉野悦雄と弦間正彦は,ポーランドとリトアニアにおいて,EU加盟後の新しい農業経営に関する聞き取り調査を6軒の農家で行い資料を収集した。 3)平成18年2月3日より14日まで。吉野悦雄はポーランドとリトアニアにおいて,EU加盟後の外国出稼ぎ労働の実態について両国の労働省・社会政策研究所・職業安定署・県庁労働部などを訪問し,聞き取調査を行ない,資料を収集した。リトアニアでは労働力人口の6人に1人が海外で働いており,深刻な労働力不足が生じ,しかし海外からの送金は高度経済成長に大きく貢献しているという驚くべき事実を発見した。 4)平成18年3月12日から19日まで。弦間正彦はEU加盟後のポーランドの新しい消費者金融に関する聞き取り調査を財務省などで行い資料を収集した。 5)吉野悦雄は平成18年3月30日に和光市(国立保健医療科学院)で,EU加盟後の東欧における食料品購買行動の変化と健康に与える影響に関する研究会に出席した。 本年度は,まだ研究結果の論文の公表はないが,研究は順調に進んでいる。また,リトアニア労働省付属社会政策研究所の所長Gruzevski氏からは共同研究の提案を受けた。隣国ベラルーシでも私たちの調査に関心が寄せられており,グロドノ大学経済学部から吉野悦雄に対して招待講演の依頼があり,2005年11月に講演を行ない,現地の新聞でも報道された。
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