2005 Fiscal Year Annual Research Report
「世界の工場」の中国化と日系企業の管理会計・原価管理の現地適用と現地適応
Project/Area Number |
16402023
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
井上 信一 香川大学, 経済学部, 教授 (10104704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姚 峰 香川大学, 経済学部, 教授 (90284348)
朴 鏡杓 香川大学, 経済学部, 助教授 (40346630)
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Keywords | 世界の工場 / 中国化 / 国際貿易 / 管理会計 / 原価管理 / 現地適応 / 現地適用 / 社会主義市場経済 |
Research Abstract |
昨年度の中国社会、経済、産業と企業への実態調査を踏まえて、中国経済、開発区の発展と日系企業の管理会計、原価管理についての面接調査により、次のことが明らかになった。 1)中国社会、経済、産業及び日本の多国籍企業の中国進出に関する文献、資料などの収集と分析をおこなった。 2)中国の共同研究者と中国の国際貿易、経済特区における投資状況、外資系企業の進出・受入状況についての概要を明らかにすると共に、関連する資料収集ができた。 3)華南地域の日系企業への管理会計・原価管理などに関する実態調査を行い、ハイスピードな事業展開と急速なコスト削減への対応が中国企業の常態であり、それへの敏速な対応が非常に重要な課題であることが理解できた。 4)北京・太原では、日系企業(商社、スーパーマーケット、GMS、醸造業)の予算管理、コストマネジメント、業績評価、国際振替価格の調査を行うと共に、企業形態(独資、合弁)による経営管理の相違とその特性がある程度究明された。中国企業の実態との比較もできた。 5)上海でも、ファインケミカル、商社、アパレル、プラスティック、建設、統括会社のような産業(業種)の日系企業に面接調査を行い、上記と同様に管理会計と原価管理の面談調査を行うことにより、中国の国土、文化、政治体制、経済システムの特性と共に、その変化のスピードにどう対応して行くか、大きな課題であることが理解できた。またJETROにおいて、上海を中心にした長江地域における投資状況の展開と日系企業の進出状況の変化と管理会計・原価管理の対応の特性について、ヒアリングにより中国の特性がある程度究明できた。 以上この2年間の調査研究により、中国経済に西欧型の資本主義国におけるビジネスモデルや管理会計モデルがどのように受容・変容されているか、その概要をレビューすることができた。
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Research Products
(3 results)