2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16402030
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
園田 茂人 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授 (10206683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱田 雅晴 法政大学, 法学部, 教授 (00199001)
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Keywords | 都市階層調査 / 第2フェーズ / 比較社会学 / 中国 / 香港・台湾 / 中印比較 |
Research Abstract |
今年度で中国4都市(天津、重慶、上海、広州)での時系列調査が終わり、きわめて質の高いデータが入手できた。データを利用して、「中国人の不平等観と教育観」(「アジア・バロメーターから見る中国の市民意識と対外認識」2006年10月19日、於日本記者クラブ)、「社会主義市場経済の階層モデル?:中国研究からの知見」(日本社会学会大会テーマセッション「東アジア階層モデルの可能性」2006年10月29日、於立命館大学)、「現代中国の不平等感・不公平感」(「日中産官学交流機構第17回中国セミナー」2006年11月30日、於日中産官学交流機構)といった報告・発表をする機会はあったが、まだ本格的な研究論文を執筆するまでには至っていない。 他方で、これらのデータの一部を利用しながら、中国の階層がどのように変化してきたのかを、一般読者にわかりやすい形で説明する機会に多くめぐまれた。特に対談形式で、海外共同協力者である潘允康との対談「社会調査から見える中国階層化の現実」や、中国の階層研究者である李春玲(「連続対談シリーズ中国社会はどこへ行くか(1):不平等の拡大が中国を蝕む?」)や陳光金(「連続対談シリーズ中国社会はどこへ行くか(2):ニューリッチが新中国を作る?」)との対談も、岩波書店の『世界』で発表している。これら対談の記録は、後に整理して単行本として出版する計画があるが、このように本年度は、データ収集にメドをつけ、今後の本格的な本の出版のための準備に多くの時間が使われることになった。 来年度から早稲田大学における「現代中国研究拠点」(拠点リーダー:毛里和子・政治経済学術院教授)のプロジェクトとして、階層変動の問題を本格的に取り上げる計画があるが、本年度は、プロジェクトを本格化させるための十分な成果を得た年でもあった。
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Research Products
(9 results)