Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今 久 千葉大学, 園芸学部, 教授 (60153706)
松田 友義 千葉大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (70159151)
木村 玲二 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (80315457)
神近 牧男 鳥取環境大学, なし, 副学長 (20032310)
王 秀峰 北海道大学, 大学院農学研究科, 講師 (30301873)
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Research Abstract |
中国の陜西省および内蒙古自治区を調査対象地域とした。当該年度は,研究代表者が「黄河流域の農業地帯に近年頻発する干ばつの発生機構の解明と対策のための現地調査」を実施した地域(中国科学院水土保持研究所六道溝水食観測点近傍と内蒙古自治区東勝市近傍)において,昨年度得られた推定結果と現地の整合性の調査を行った。研究組織を以下の3班に分けて,砂漠化ハザードマップ作成に必要な人為的要因が自然的要因に及ぼす影響を表現するモデルの妥当性の検討とハザードマップ作成を行った。 メッシュデータ整備班(松岡,王)当該年度は,昨年度整備された自然的要因に関するデータを用いて,メッシュデータの作成を行った。また,メッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域現地の気象データの再収集および地表面分類のグランドトゥルースを行った。 農作業調査班(今,神近,木村,松田,井上,中野)当該年度は,メッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域において,農業形態,特に作物の種類,栽培方法,灌漑水量の聞き取り調査を行った。同時に,農業形態には,農家の経営状況が大きく影響するため,経営状況のメッシュ化を松田を中心に再検討した。 牧畜調査班(小林,松田,野島)メッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域において,砂漠化指標の1つである植生量と構成植物種に対する家畜密度の影響を,再度植生調査と聞き取り調査した。これによって黄河流域の毛烏素砂地で作られた小林(2002)のモデルの黄河流域への妥当性を検証できた。 以上の結果を取りまとめ,黄河流域の10kmメッシュを作成して,現地地方政府など普及機関に配布するとおもに農牧畜民の砂漠化に対する教育普及に供試することができた。
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