2005 Fiscal Year Annual Research Report
韓国台風災害の学術調査と日韓における水災害発生機構の比較調査研究
Project/Area Number |
16404013
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
立川 康人 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40227088)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寶 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327)
林 泰一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (10111981)
石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 教授 (60263159)
中北 英一 京都大学, 防災研究所, 教授 (70183506)
戸田 圭一 京都大学, 防災研究所, 教授 (70273521)
|
Keywords | 台風RUSA / 台風MAEMI / 韓国 / 豪雨災害 / 洪水災害 / 流出予測 / 台風予測 / 流出モデル |
Research Abstract |
2002年8月31日から9月2日にかけて台風15号による豪雨のため、朝鮮半島東部を中心として甚大な水災害が発生した。この台風により、韓国北東部の江陵市では3日間で総降雨量871mmという韓国史上最大の値を記録し、それによって発生した土砂・洪水災害により246名の人名が失われた。また、2003年9月12日から14日にかけて韓国南部を襲った台風14号では、死者127名、被害額は5兆6000億ウォンを超えて史上最大規模となった。本研究では、わが国と気候・風土・地形・生活形態・人口密度などの条件が極めて類似した地域で、なぜこのように人的・物的被害の大きい水災害が発生したのか、その要因・誘因を物理学的・社会学的観点から解明するとともに、韓国の河川流域を対象とする流出予測システムを構築し、事前にどの程度そのような洪水流出が予測できたのかを明らかにして、水災害の軽減に資することを目的としている。 平成17年度は、韓国Gam-cheon流域における数値地理情報を収集し、同流域を対象とする流域地形モデルを構築した。また、これまで我が国を対象として開発してきたセル分布型流出予測シミュレーションモデルを同流域に適用した。さらに、分布型流出予測システムを実時間洪水予測システムに組み込むための分布状態量の観測更新手法を新たに提案するとともに、レーダー予測雨量の予測誤差構造を考慮した降雨予測モデルを提案した。さらに、2002年の台風RUSAにおける気象レーダー雨データを収集し、その時空間分布雨量の分析と、韓国Gam-cheon流域を対象に構築したセル分布型流出予測システムへの入力降雨データ作成を実施した。
|
Research Products
(5 results)