2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナミビア国半乾燥地域におけるトウジンビエ栽培体系下での氾濫水利用型粗放稲作の導入
Project/Area Number |
16405020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
飯嶋 盛雄 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60252277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 勝弘 名古屋大学, 農学国際教育協力研究センター, 教授 (30023477)
山内 章 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (30230303)
野島 博 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (30009550)
泉 泰弘 滋賀県立大学, 環境科学部, 助手 (90305558)
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Keywords | アフリカイネ / 間作 / 季節性湿地帯 / 国際研究者交流 / 混作 / 土壌の機械的抵抗 / ナミビア / 貧農 |
Research Abstract |
アフリカ南西部に位置するナミビア国は、国土の大半が乾燥地に属する砂漠国である。本研究では、北部地域に広がる未利用の季節性湿地帯の基本的な水環境を改変せずに、あるがままの湿地帯に適合する稲品種を導入し、さらに当地の貧農によるトウジンビエ栽培に融和するような稲栽培体系を提案することを目的とする。初年度の研究では、まず海外共同研究者のKanyomeka氏が来日し、日本側の研究分担者4名とともに4年間の研究の方向性を議論した。これまで2年間実施したトウジンビエの圃場試験を継続すること、さらにトウジンビエが季節性湿地帯の水をどの程度利用するか、トウジンビエと間作作物のササゲとの水競合の実態を把握すること、などを初年度の目標とした。次に研究代表者が雨季の初めに現地を訪問し、4名の海外共同研究者と議論を重ね、トウジンビエの水利用に関するいくつかの圃場試験を立ち上げた。雨季の最中の平成17年2月〜3月に研究分担者の泉氏と研究協力者のZegada氏(博士後期課程2年)が現地に滞在し、圃場試験を現在実施中である。これまでの途中経過としてわかったことは、当地の湿地帯の水位は極端に変動し、水位の変動と現地のトウジンビエの生存が密接に関係していることである。この試験結果については平成17年3月末に両者が帰国後、解析を行う予定である。次年度の研究に使用するイネ品種を、IRRIとJIRCAS等から200数十品種収集した。とくにアフリカイネについては、JIRCASの坂上氏から提供を受けた種子の増殖を行うとともに、アフリカイネの機械的ストレス耐性に関するモデル試験を実施した。その結果、アフリカイネはアジアイネよりもストレス耐性が高い傾向があることが明らかとなり、現地湿地帯の不良環境への耐性を考える上での基礎的知見を得た。
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Research Products
(6 results)