2005 Fiscal Year Annual Research Report
ホルモン補充療法合併症発症の地域差要因解明のための海外学術調査
Project/Area Number |
16406001
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
林 登志雄 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80303634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 昭久 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20109763)
鈴木 佳克 名古屋市立大学, 医学部附属病院, 助教授 (30254288)
神崎 恒一 杏林大学, 医学部, 助教授 (80272540)
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Keywords | ホルモン補充療法 / 閉経後女性 / 高齢者総合機能評価 / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
第2年度は、本邦とアジア圏(中国四川省-成都(四川医科大学老年科)、雲南省-昆明(昆明紅十字病院内科)、ネパールカトマンズ市(Tribuhan大学産婦人科)、韓国-ソウル市(サムソン医科大学産婦人科))、イランテヘラン市(テヘラン大学ベサット病院)において、症例数を増やして検討した。各大学で第2年度分として各々約100名(日本は200名)の研究協力者を依頼し、書面同意を頂いた後、問診、診療、アンケート、一般及び遺伝子解析用採血を行った。四川省及び雲南省の研究が先行して、各々初年度と合わせて216,243名の閉経後女性(52-79歳)に問診、肥満率,血圧等の一般診療に加え、アンケート及び採血を行い結果が出てきており、メタボリック症候群の面からの検討結果は学会発表した。アンケートはホルモン補充療法に対する理解、態度に加え、幸福感、うつ尺度、高齢者には高齢者総合機能評価、医療に対する期待、リビングウイルに至る広範な範囲を網羅し現在解析中である。採血評価項目は脂質値、血糖、肝腎機能等に加え,各種性ホルモン濃度、サイトカイン(Adiponectin, TNFarufa, IL-6)を測定した。これは、民間療法レベルでホルモン含有健康食品等が少なくないが血中濃度への影響はなかった。遺伝子解析は中国が血液、DNAの海外持ち出しを禁じており、両地域の共同研究者と共同で解析システムを構築した。血栓形成に関与する各種遺伝子素因に加え,女性ホルモン受容体、NO合成酵素等,13種類のSNPの解析を開始し、結果がでてきている。日本中国間で有意な差はないが下記の米国の成績とはかなり異なった。ネパールでも100名の資料採取が終了し解析中、韓国も同意された患者120名(韓国はHRTが盛んで今年は全てHRT中の症例)の登録、DNA抽出が終了した。イランでも42名の調査、DNA解析が終了した。本邦では439名の成績が出された。米国では大規模臨床試験WHI参加者に同様の遺伝子解析を行い、結果を当該研究と共同研究として比較検討することになっており、その目的で今秋渡航予定となった。
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Research Products
(7 results)