Research Abstract |
最終年度も中国成都(四川医科大学老年科),昆明(今年度は雲南中医学院附属病院),ネパールカトマンズ市(Tribuhan大学病院),韓国ソウル市(サムソン医科大学病院),イランテヘラン市(テヘラン大学べサット病院)にて検討した。各々,約100名(イラン,ネパールは50名)の研究協力者より,問診,診療,アンケート,一般及び遺伝子解析用採血を行った。3年間で成都,昆明,韓国,ネパール,イラン,各々で,345,333,306,156,201名の閉経後女性(48-83歳)(本邦629名)の成績を得た。アンケートはホルモン補充療法,幸福感,うつ尺度,高齢者総合機能評価,リビングウイルに至る広範囲を網羅した。投稿準備中だがERT施行率は韓国が32%と高く,日本4%,中国,イラン0%であった。中医療法にても血中濃度より女性ホルモンは認めなかった。日本は他国に比し,外出,運動趣味が少なく幸福感が低かった。Living willは延命治療,がん告知希望者も少なかった。中国はメタボリック症候群が高頻度で国際学会及び,論文発表した。本邦診断基準の調整の必要性も示唆された。遺伝子解析は中国が血液,DNAの海外持ち出しを禁じており解析システムを構築した。血栓関連は凝固V因子-Leiden変異,プロトロンビンG20210変異等,凝固線溶関連-plasminogen activator inhibitor-1遺伝子等,内皮機能関連-eNOS, Estrogen receptor α, β等,代謝関連-PPARα等17種のSNPを解析した。アジア諸国は殆ど共通の分布を示したが,PAI-1,ERα, eNOS等に国別、地域別の差を認める傾向がある。採血は更にサイトカイン(Adiponectin, IL-6)等も行った。
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