2006 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける媒介動物の分布特性に基づく新興再興感染症の拡散経路の解明
Project/Area Number |
16406008
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
高田 伸弘 福井大学, 医学部, 助教授 (90003409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 泰弘 福井大学, 医学部, 助手 (60220208)
岩崎 博道 福井大学, 医学部, 助教授 (10242588)
斎藤 あつ子 神戸大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (00223131)
増澤 俊幸 千葉科学大学, 薬学部, 教授 (10181645)
川端 寛樹 国立感染症研究所, 細菌第一部, 室長 (60280765)
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Keywords | 国際研究者交流 / 多国籍 / ライム病 / 紅斑熱群リケッチア症 / バベシア症 / ベクター / 病原体拡散 / 分子疫学 |
Research Abstract |
我国〜東アジアまで分布が推測される紅斑熱群リケッチアの新種(R.tamuraeとR.asiatica)を記載できたほか、大陸と日本列島の接点である韓国(特に済州島)に主眼を置き、隣接の南西日本の島嶼も加えて調査した。その結果、東シナ海トライアングルと呼ぶ地域で多くの示唆に富む知見、例えば、地理病理学的な予想通りバベシア神戸型の広い分布、また済州島と中国黄山地区でみたリケッチア類(上記新種や新興病原性Montezuma)は日本〜ロシア極東まで共通すること、一方、重要なベクターI.ovatusの分布が済州島と九州で繋ぎ難いことが示された。更に、タイ北部でツツガムシ病多発を確認、ネパールでは中国共通紅斑熱リケッチアも検出できた。 ・韓国(2006年5月;済州島):日本とアジアの接点となる済州島のほぼ全域で調査した。 (2006年6月;ソウル):済州島の調査結果と比較しつつ調査した。 (2006年10月;済州島):上記春季と比較のため秋季に調査した。 ・西アジア(2006年12月;タイ北部、ネパール中部):研究分担者が疫学、採集調査を行った。 ・長崎県(2006年4月;五島列島):九州と済州島の問に位置する列島という意味で調査した。 ・青森県(2006年5月;白神山地):白神山地での科研班会議と同山地調査の下調べとなった。 ・青森県(2006年6月;白神山地・下北半島西部):科研の班会議後に、下北半島まで調査した。 ・広島県(2006年10月;同県東部):厚生科研と合同で東部一帯で総合調査を行った。 ・長崎県対馬(2006年10月;同県対馬):九州と済州島の間に位置する列島ということで調査。 ・学会・セミナー活動(下記のように前年〜今年度の成果発表やシンポジウム招請講演) 長崎市(2005年4月):日本衛生動物学会大会、弘前市(2005年5月):日本寄生虫学会大会、青森県西目屋村(2005年6月):科研班会議、福山市(2005年10月):日本ダニ学会大会、名古屋市(2005年11月):日本衛生動物学会・寄生虫学会西日本支部合同大会
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Research Products
(28 results)