2006 Fiscal Year Annual Research Report
ラオスなどの途上国における予防接種の問題に関する研究
Project/Area Number |
16406018
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒岩 宙司 東京大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30345037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 謙造 順天堂大学, 医学部, 助手 (00365628)
MOAZZAM Ali 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (60401030)
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Keywords | 予防接種 / 針刺し事故 / 医療廃棄物 / 国際保健政策 / ラオス、モンゴル、中国 / 血液媒介感染 / 注射針処理機 |
Research Abstract |
1.ラオス・モンゴルでの予防接種率に関する研究 ラオスにおける「予防接種率低迷の原因解明に関する研究-第二報ワクチンカード記録に基づく接種率算出調査」、「破傷風トキソイド接種と清潔分娩の現状分析」、「5歳未満児の予防接種影響要因に関する研究」は、第21回日本国際保健医療学会合同学会、長崎(2006年10月)で発表、モンゴルにおける「ウランバートルの5-10歳児におけるB型肝炎ワクチンによる血清抗体価の持続性とリスク要因に関する研究」はThe 9^<th> International Congress of the Asian Society of Clinical Pathology and Laboratory Medicine,神戸(2000年10月)の国際学会で発表した。それぞれ、WHOブリテン、ワクチンなどの海外学術雑誌に投稿した。 2.ラオス・モンゴルでの予防注射用注射針処理器の介入研究 予防注射針処理機はWHO西太平洋地域事務局、JICA人間開発部でデモを行った。医療廃棄物は埼玉県環境整備センター、北九州の医療廃棄物再資源化事業(HIBIKI)、モンゴル、ラオスにおいて視察を行い、不法投棄も多く、院内での針と注射筒の分離の重要性を確認した。モンゴルの病院スタッフは84%が針刺し事故を体験し看護士が最も高い率を占めたが、80%は事故が起こっても病院のアドミニに報告をせず、75%は治療をしておらず、B型肝炎やC型肝炎に感染している可能性もあり危険な状態であった。ラオスでは針刺し事故が43%で、リスク因子は、年齢が低く、勤務年数の少ない者ほど事故を経験しており、安全注射のトレーニングが必要であることを示唆した。ともに、第21回日本国際保健医療学会合同学会、長崎(2006年10月)で発表した。 3.中国での注射事故に対する医科大学学生の意識調査 医科大学学生は針刺し事故による血液媒介感染に関しては高いリスク意識を持っているが、HIV患者への意識は低い。また事故率が高い歯学部学生と医学部4,5年生は安全でない行動が多く、職業安全性に関する医療教育の強化の必要性が示唆された。第21回日本国際保健医療学会合同学会、長崎(2006年10月)で発表した。
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Research Products
(2 results)