2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 大雄 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (50283487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩間 一雄 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50131272)
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Keywords | 連結度増大問題 / 領域グラフ / 枝連結度 / 多項式時問アルゴリズム / H-彩色問題 / 階層構造 / NP完全 / ルーチング |
Research Abstract |
1.節点・領域連結度増大問題 領域グラフ(G,W)、すなわちグラフG=(V,E)と領域集合(節点部分集合族)W={W_1,W_2,【triple bond】,W_k}の組、が与えられたとき、これに最小数の枝を追加することで領域グラフのNA枝連結度を所望の枝連結度にする問題を扱った。本問題は、インターネットに代表されるマルチメディアネットワークをモデル化したグラフにおいて、同じサービスを供給するサーバ群を一つの領域として定式化することで、最小のリンク付与でネットワークのリンク故障耐力を所望の値にまで増加させる問題が定式化される。本問題に対し、以下の成果を得た:(1)目標NA枝連結度が2の場合の多項式時間アルゴリズムを与えた。(2)目標NA枝連結度が1の場合はNP完全であることを証明した。この結果、本問題は「パラメータが増加すると易しくなる」というたいへん珍しい問題であることも判明した。 2.H-彩色問題の構造とアルゴリズム グラフ彩色問題の一般化であるH-彩色問題は、無線通信のチャネル割当やスケジューリングなどインターネット問題を含む様々な応用があり、広く研究されている。中でも彩色の制約条件を表すグラフHの階層構造の研究は、彩色の本質的な構造の解明や計算複雑さの理論とも関連して重要な問題である。本研究では以下の成果を得た:(1)Hが奇数長(2p+1)の閉路の補グラフである場合はp彩色とp+1彩色の中間であり、さらに被彩色グラフが弦グラフや内部極大平面グラフの場合にはp彩色と一致することを発見した。(2)従来発見されている階層構造の多くを包含する、サーキュラントグラフによる階層構造を発見した。
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Research Products
(6 results)