2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 大雄 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (50283487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩間 一雄 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50131272)
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Keywords | グラフ / 連結度 / 配置問題 / 多項式時間アルゴリズム / インターネット / 孤立 / 列挙 / クリーク |
Research Abstract |
1.供給点配置問題 グラフG=(V,E)に対し、節点部分集合Sで、与えられたサイズp以下で、カバーする(Sとの間の連結度が所望の値kになっている)節点xの数(あるいは重み和)を最大にするようなSを求める問題を我々は提案し、最大被覆供給点配置問題と呼ぶ。本問題は、インターネット上でミラーサーバーを効率良く配置する問題が定式化されるため、応用上もたいへん重要な問題である。本年度は主にグラフが無向で、連結度が枝連結度である場合を対象とし、以下の結果を得た(ただしGの節点数をn、枝数をmとする)。(1)kが2以下である場合の0(np+m+nlogn)時間算法、(2)Gがk-1枝連結である場合の0(nm+n^2logn)時間算法、(3)Gの形状が木である場合の0(knp^2)時間算法。 2.孤立した密な部分グラフの列挙 グラフから密な部分グラフを見つけ出す問題は、インターネット検索アルゴリズムとの関係で近年注目を浴びている。しかしそのほとんどはNP困難、あるいは解が指数個存在するなど、非常に難しい問題と認識されている。しかし実用上必要なのは、その部分グラフが密であるだけでなく外部との連結が疎でもあるというということに我々は着目し、「孤立部分グラフ」という概念を提唱した。正の数cについて、k節点からなる部分グラフがc-孤立であるとは、外部への枝数がck未満であることを言う。我々は与えられたグラフから全ての極大c-孤立クリーク(クリーク=部分グラフで全節点間に枝があるもの)を列挙する0(c^52^{2c}m)時間アルゴリズムを得た。このことから直ちに、cが定数ならば線形時間で、c=0(logn)ならば多項式時間で列挙できることを得る。さらに、これらが限界値(すなわち、cがその値を越えるとその計算時間では不可能)であることも示した。さらに我々はクリークの条件を緩めた擬クリークを定義し、それらについてもいくつか結果を得た。
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Research Products
(6 results)