2004 Fiscal Year Annual Research Report
有線・無線混在ネットワークでの不特定多数ユーザ向けグループ通信ミドルウェア
Project/Area Number |
16500031
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (40273396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 直樹 滋賀大学, 経済学部, 助教授 (40335477)
村田 佳洋 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (40362834)
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Keywords | ミドルウェア / グループ通信 / 携帯端末 / コンテキストアウェアネス / 協調アプリケーション |
Research Abstract |
本研究では,まず,直接交信可能(1ホップで通信可能)な端末が動的に変化する環境においてグループ通信機能を提供するJavaミドルウェアを設計した.本ミドルウェアでは,各エージェント(移動端末上で動作するプロセス)が指定された条件に合致した場合にのみ他のエージェントとの間に動的に階層的な同期チャネルを生成する機能および,それらのチャネルを介した複数端末間のマルチランデブ(同期,データ交換,排他制御などを行う機構)に基づくグループ通信機能を提供する.実装実験を行い,チャンネルの動的生成および,グループ通信に要する時間を計測し,実用性を確認した.次に,不特定多数携帯電話ユーザ間の協調型アプリケーションを容易に開発することを目的に,地理的位置やコンテキスト(共通の話題など)に関する条件により動的にグループを形成する機能と,グループメンバ間で,マルチキャスト,同期,排他制御などのグループ通信機能を提供するミドルウェアの設計を行った.市販の携帯電話上のJava実行系では,ユーザプログラム間の直接通信機能が利用できず,メモリ容量や通信プロトコルなども制限されているため,提案ミドルウェアでは,ユーザ端末側プログラムの大部分を,サーバ上のエージェントとして実行し,グループ形成やグループ通信を実現するための一連のメッセージ交換を,サーバ内のプロセス間通信で実現する方式を考案し,実装した.本ミドルウェアにより典型的な協調型アプリケーションを容易に設計でき,10000台規模のグループメンバ間の通信が実用的な速度で実行可能なことなどを確かめた.
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Research Products
(2 results)