2004 Fiscal Year Annual Research Report
Peer-to-Peerシステムでの自律的なグループコンピューティングの研究
Project/Area Number |
16500042
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
滝沢 誠 東京電機大学, 理工学部, 教授 (80188119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎戸 智也 東京電機大学, 理工学部, 助手 (10360158)
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Keywords | グループ通信 / 自律分散システム / Peer-to-Peerシステム / サービス品質(QoS) / モバイルエージェント / 耐障害システム / トランザクション処理 / 高速ネットワーク |
Research Abstract |
情報システムは、クライアントサーバモデルから対等な(peer)複数のコンピュータが相互接続された対等分散(P2P : peer-to-peer)モデルに変化してきている。P2Pシステムでは、パソコンを中心とした数千〜数十万のコンピュータがインターネット等の高速ネットワークで相互接続され、データとプログラムがどのコンピュータにも配置できる。こうしたシステムでは、従来からの集中型による管理は困難であり、各コンピュータが自律的に処理を行っていく分散型の新しい構成論、制御方式、管理方式、信頼性、性能等の評価基準等が必要となってきている。本研究では、多数の対等なコンピュータ問で協調動作を行うために、自律的コンピュータの副グループが互いに協調動作を行う分散型方式を考え、さらに最適性、信頼性、可用性、障害、性能等の概念の再検討を行った。特に、これらを各コンピュータが提供するサービスの品質(QoS)として体系化を行った。本年度は、まず、自律的なグループコンピューティングシステムの基本アーキテクチャを明確にした。システムを、ネットワーク層、システム層、アプリケーション層の3層とし、各層でのプロセス及びエージェントの役割を明確にした。ネットワーク層では、ギガビットネットワークを基本とし、TCPおよびUDP等の基本的な通信サービスを提供するためのプロトコルを設計した。システム層では、ネットワーク層の基本通信サービスを利用して、膨大な数(数千〜数十万)のプロセス間でのマルチメディアデータを、高信頼で高速にグループ通信を柔軟に行うためのグループ通信プロトコルを設計した。アプリケーション層では、自律的なエージェントがグループ通信サービスを用いてP2P上でのデータオブジェクトの操作を行うための方式を提案した。各層の役割を明確にし、これらを用いた自律的なグループ通信プロトコルの設計を行った。
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Research Products
(8 results)