2006 Fiscal Year Annual Research Report
関節自由度の縮退を用いた多自由度ロボットの運動生成
Project/Area Number |
16500100
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
琴坂 信哉 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (30334147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大滝 英征 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 教授 (90160522)
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Keywords | 多自由度ロボット / マニピュレータ / ヒューマノイドロボット / 縮退 / 冗長性 / 運動制御 |
Research Abstract |
本研究では,関節縮退を用いた多自由度ロボットの新しい作業手法を提案した.昨年度までで,ヒューマノイドロボットに代表されるような多数の自由度を持つロボットを対象に関節自由度の縮退を用いた作業方法を提案し,作業に有効な縮退の定義および縮退が有効な関節を導出する手法について研究開発を行ってきた.今年度は,主に本手法の有効性の検証のため,本研究で製作したロボットマニピュレータを用いて縮退状態での作業を行わせる実験を行った. 検証実験では,昨年度実施した動力学的シミュレーションの結果を踏まえて,3リンク平面マニピュレータの肘関節が縮退する付近での各関節トルク,手先発生力との関係を実機にて計測を行った.実験では,関節トルクを発生するモータ,減速ギヤ機構,カップリングの最大許容トルクからマニピュレータの関節が許容する最大トルクを求め,それを最大出力トルクとした.そして,縮退を含む様々な姿勢で押し付け作業を行った時に,3関節全てが最大出力トルクを超えない範囲で出力可能な最大手先押しつけ力の計測をプッシュプルゲージを用いて行った.また,縮退状態時の安定性を評価するために,肘関節を縮退状態にし,手先に外力を加えた状態で,縮退を解除する方向に肘関節に外力を加える実験も行った.昨年度のシミュレーション結果から予想されたように,ロボットマニピュレータは,人間と異なり縮退状態を維持する事が可能であった.その他,外力の加え方と縮退姿勢への変化のタイミングに関する実験等を行い,縮退を用いた作業の有効性を確認する事ができた. また,関節縮退による関節の選択的利用および有効な縮退可能関節を導出する手法をまとめ,日本ロボット学会誌に投稿を行った.
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Research Products
(1 results)