Research Abstract |
家庭やオフィスで人間の生活をサポートするサービスロボットの教示を研究している.具体的な作業対象として,離れたところにある冷蔵庫からユーザの好みの飲料を取り出す作業と,エレベータのボタンを操作して乗降を行う作業を取り上げ,それらの作業における認識の教示を可能とするために,今年度は以下の研究を行った. 作業の分析,作業モデルの構築,および作業の実現:移動しながら作業する際に,(1)作業の目的地付近への大まかな移動,(2)作業を行う位置への細かな移動,(3)マニピュレータによる作業,の3つのステップに分け,それぞれについて,ロボットにあらかじめ必要な機能,ロボットが自身で環境認識機能で獲得する情報,ユーザがその場で教示する情報が,それぞれどのようなものであるかを解析した.そして,エレベータ乗降動作のための,作業のモデルを構築し,自律的にエレベータの乗降動作が行えるようになった. 物体のモデルと認識手法の開発:レーザ距離センサを用いた冷蔵庫の認識,レーザ距離センサを用いたエレベータの認識,視覚センサによるエレベータボタンの認識のための,物体モデルとセンサデータ処理アルゴリズムを実装した.これらは上記の作業モデルに組み込まれている. 位置情報教示手法の開発:ロボット作業の教示においては,位置情報の教示が特に重要になる.そこで,LEDを用いた教示器を開発し,それを画像中から発見し位置計算を行うことにより,エレベータの位置やボタンの位置,ユーザの移動経路などの位置情報を教示するための手法を開発し,実装した.これにより,エレベータ教示動作の教示と,教示された情報を用いた自律移動に成功した.
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