2006 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路網およびセルオートマトンのダイナミックスを用いた制御・情報処理機能
Project/Area Number |
16500131
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
奈良 重俊 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60231495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長屋 智之 大分大学, 工学部, 教授 (00228058)
黒岩 丈介 福井大学, 工学部, 助教授 (10282104)
西川 亘 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (80243492)
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Keywords | 神経回路網 / カオス的ダイナミックス / 移動制御 / セルオートマトン / ルールダイナミックス / 能動素子結合系 / 動画像誤差なし完全圧縮記述 / 非線形振動 |
Research Abstract |
設定した研究課題のもとにシミュレーションを行い、得られた結果を学会、研究会などで発表した。また研究結果を論文にまとめて発表した。具体的なハードウェアの作製を開始した。 以下に概略を述べる。比較的少数の神経結合形態で同一の動的構造を発現するセルオートマトン的モデルを考案し,また神経回路網モデルにおいて,カオスを用いて運動制御に適用するモデル系を考案する。すなわち,系に複数個のサイクルアトラクターを同様に埋め込み,神経回路網の状態更新を行った際に得られる興奮パターンを二次元平面上の単純な運動にcodingを行っておくとする。同様にしてカオスを導入し,先に導入した符号化により運動に変換すると系が平面上を複雑に移動する現象(chaotic walking)が得られるのでそれを利用して(例えば)迷路問題を解いてターゲットに向かう道を発見するといった機能実験の枠組みを考案した。実際のシミュレーションを実施する脳機能に関連して神経回路網のダイナミックスのシミュレーションを行い、それをセル・オートマトンのルールによって記述する可能性を検討した。それによると、2次元画像の連鎖を同様な手段によって記述を試みたところ、3近傍では完全性の実現は困難であり、多近傍に拡張して可能となることが示された。さらに動画像の二次元記述に挑戦した。こんどは次元を広げて,二次元総和型のセル・オートマトンを用いるアイデアを得てシミュレーションを実行し,成功裏に結果を得た。またそのパフォーマンスの評価も行った。また能動素子結合系としての多安定光・電子素子結合系の計算機実験や液晶系のダイナミックスの実験を行い,複雑なダイナミックスを実際に生ぜしめてその動的構造を研究した。また理論計算によるパターンダイナミックスを動画に編集して視覚化を行った。 これらの結果に関しては学会での発表を行い、また国際会議においても発表を行った。更に論文としてまとめて英文の専門誌に投稿し、出版された。投稿中の論文もある。 これらをハードウェアによって実現すべく,2輪自走模型を購入して作製を開始し,駆動部分の成功を得た。現在センサ部にも神経回路網のカオスを用いて試作中である。一部は国際会議で発表した。
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Research Products
(4 results)