2006 Fiscal Year Annual Research Report
感性的な情報を調査分析するための感性パラメータ法に関する研究
Project/Area Number |
16500140
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
柏崎 尚也 東京電機大学, 理工学部, 助教授 (60204385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 良二 東京電機大学, 理工学部, 助教授 (20328529)
柴山 拓郎 東京電機大学, 理工学部, 助手 (80366385)
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Keywords | 感性情報 / 感性工学 / 感性パラメータ法 |
Research Abstract |
本年度は,前年度に引き続き,感性パラメータをデータベース化し,累積処理することによる解析,それを応用した感性アプリケーションの試作を新たに行った。感性パラメータをベース値と変動値に分離解析することで,被験者の経時的な嗜好の変化および一時的な感性の変化をとらえることができるようになり,感性パラメータを解析する上で有意義な知見をえることができた。 前年度までに,音楽ジャンルの分類に関する感性パラメータ法の有効性について調べたが,本年度は,嗅覚に関して香水の分類に関する感性的な調査を行った。測定された感性パラメータを因子分析し,解析を試みた。また,従来と同様のSD法による調査も平行して行い,その比較を行った。その結果,年齢及び性別によって香りからうけるイメージがかなり異なることが示され,従来のSD法では表現できなかった被験者の嗜好を調査できることがわかった。成人女性の香りに関する言語的(知識的)認識は強いが,感性パラメータを利用した無意識における嗜好(感受)は言語ベースの知識とは必ずしも一致していなかった。また,20代前半の学生における認識は,言語および無意識下においても確立されていないことが分かったが,香りのイメージをグループ化する作業によって被験者間で独特の一致を示し,なんらかの基準で嗜好が形成されていることが示された。 自由記述型の感性パラメータ法の開発では,ぬりえによる感性パラメータ測定方法をWebに搭載し,多くのデータ収集が可能な仕組みを整えることが出来た。また,「好きな色」とにりえにおける利用色,色の組み合わせに関する基礎的なデータを収集することができた。
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