2006 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズム(GA)の新しい枠組み:順序表現向き確率モデルGAの研究
Project/Area Number |
16500143
|
Research Institution | Hannan University |
Principal Investigator |
筒井 茂義 阪南大学, 経営情報学部, 教授 (90188590)
|
Keywords | 確率モデルGA / EDA / 順序表現問題 / EHBSA / NHBSA / QAP / TSP / ACO |
Research Abstract |
GAは,生物進化にヒントを得た探索・学習手法で,数学的に解くことが困難な問題を比較的高速に解くことがでぎる.しかし,従来のGAの手法では,問題の構造が非常に複雑な場合には探索に失敗する場合がある.この問題を解決するものとして,近年,GAを統計手法と融合する確率モデルGA (EDA : Estimation of Distribution Algorithm)と呼ばれる拡張手法の研究が活発に行われている.アリが餌を探す際の行動にヒントを得たACO (Ant Colony Optimization)もフェロモン分布を統計量として用いるという点で,確率モデルGAと同じ範疇の手法である.最終年度にあたる今年度の主な実績は以下の通りである. (1)先に提案した順序向き確率モデルGA : EHBSAの拡張として,NHBSAを提案し,2次割り当て問題(QAP:ロケーション最適配置問題)に優れた性能を持っていることを明らかにした. (2)EHBSAへのヒューリスティックの適用に関してLin-Kernighan法を組み合わせることによって数千都市規模の巡回セールマン問題(TSP)を解ける手法を確立した. (3)上記手法を,ACOに適用し,新しいACOであるoAS (Cunning Ant System)を提案し学会で高い評価を得た. (4)本研究テーマの過程で有望性が明らかになってきた集合フェロモンをモデルとする探索アルゴリズムAPS (Aggregation Pheromone System)の発展形(eAPS : enhanced APS)の研究を行い,実数空間探索に応用できるアルゴリズムを提案した.この手法は,機械や飛翔体の構造最適化やニューラルネットワークスと組み合わせることによりロボットの行動学習等にも適用できる. (5)集団に存在する解の部分解を新個体の生成に利用する手法の有効性を確認し,今後の研究への足がかりを得た.
|
Research Products
(10 results)