2005 Fiscal Year Annual Research Report
漸近近似に基づく分割表における検定の改良に関する研究
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16500168
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
種市 信裕 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00207200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関谷 祐里 国立大学法人北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10226665)
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Keywords | 分割表 / 局所エッジワース展開 / 漸近展開 / モンテカルロ法 / φ-ダイバージェンス統計量 / パワーダイバージェンス統計量 / フルマルチノミアル / 離散項 |
Research Abstract |
昨年度おこなったr×s分割表における複数の母集団の一様性検定の漸近展開による近似における数値計算による評価はexactな分布を基本とするものであったため膨大な計算量が必要となり、非常に小さなモデルの場合の評価にとどまった。今年度はモンテカルロ法による精度の良さを確認のうえ、モンテカルロ法による近似の評価をおこない、より大きなモデルにおける近似の評価をおこなった。その結果、対数尤度比統計量等パワーダイバージェンス統計量の族のなかで近似の性能が非常に良い統計量と、カイ二乗統計量等近似の性能が余り良くない統計量を明確に分類することができた。 さらに、今年度は分割表をフルマルチノミアルのモデルと考えその確率変数に対する独立性の帰無仮説のもとでの局所エッジワース展開の導出をおこなった。次にそれに基づき、確率変数の従う分布が連続分布であることを仮定した場合におけるパワーダイバージェンス統計量をさらに一般化したφ-ダイバージェンス統計量T(φ)における下側確立P(T(φ)<x)の漸近展開式を導出した。離散項の近似に関しても、その評価式や、評価式が有効である場合の条件の導出をおこなうことができた。また、漸近展開式とは別に、確率P(T(φ)<x)のモーメント修正タイプの近似式の導出もおこなった。これらの漸近展開式や近似式に関する具体的なパワーダイバージェンス統計量に対する表現も与えた。
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