2005 Fiscal Year Annual Research Report
不完全大規模時系列データからの非線形な構造変化の抽出
Project/Area Number |
16500170
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
関 庸一 群馬大学, 工学部, 教授 (90196949)
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Keywords | データマイニング / 介護保険サービス評価 / マーケティング / 顧客セグメンテーション / 自己組織化マップ / クラスタリング / 回帰モデル / 時系列データ |
Research Abstract |
3年間の研究の第2年度として、本研究の目標とする次の3点のうち、第1点については第1年度の研究での成果を生かし各種の分析の基礎整備をおこうとともに、後者の2点について主に検討を進めた。 1,時系列表現の探索 対象データは、それぞれの系列で、観測される事象の生起密度や、補助変量の観測時点/観測間隔が異なったりする不整合なデータである。また、対象個人の新規算入と脱落も多い。そこで、キーとなるイベントを基準として時区間を区分し、各種変量を整合させることで、データをウェルフォーマット化する時系列表現の方法論を利用して、介護保険関連のデータのデータベース化などを行った。 2,状態の特徴変量の探索 系列の多様性は異なるモデルに従う現象の混合であると考えられるが、これに対しては、事象を適切に分類し、分類に応じたモデル化を行うことが必要となる。このため、SOM(Self-Organizing Map)を拡張し、時区間ごとの特徴量の類型化を行うことで、サンプルをクラスタリングする方法を検討した。具体的には、各サンプルに対し、複数群の特徴量が観測されている場合について、二段階にSOMを用いることにより、それぞれの変量群の構造を残したまま、サンプル類型を作成する方法を与えた。また、これを用い北海道の介護保険関連履歴データの分析を行った。 3,時系列の多様性のモデル化 時系列推移の多様性のモデル化としては、SOMによる系列の層別に基づいた時系列の多様性の回帰モデル化の方法論について検討した。また、提案方法論の検証と分析事例の作成として、CD販売店のID付きPOSデータによって、CDの購入履歴の分析を行った。これについては、日本オペレーションズ・リサーチ学会マーケティング・インテリジェンス研究部会が主催した平成18年度データ解析コンペティションにおいて、技能賞を受賞した。
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Research Products
(1 results)