2004 Fiscal Year Annual Research Report
膜透過性ペプチド核酸を利用したリアルタイム細胞内微小環境pHセンサーの開発
Project/Area Number |
16500200
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40274287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 秀樹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157234)
松下 正之 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (30273965)
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Keywords | ペプチド核酸 / イメージング / センサー / 蛋白導入法 / FRET / 細胞 |
Research Abstract |
本研究により以下のことを明らかにした。 1.膜透過型ペプチドPNAの細胞内への導入効率の検討。 最も効率よくペプチド核酸(PNA)を細胞内に導入するためのPNAに付加するペプチド配列の決定を行った。リジン、アルギニンを中心として様々なペプチドを作製し、ペプチド核酸に付加した。同ペプチドPNAにさらにFITCを付加し、293細胞の培養液中に1μMの濃度で添加した。細胞内への導入効率について、共焦点顕微鏡を使用したリアルタイムイメージング法にて検討した。その結果、RRPKKKRKVRKRRおよびPKKKRKVRRRRの配列のペプチドとPNAを合成したペプチドPNAが効率よく細胞内に導入されることが明らかになった。 2.pH7〜8でパラレル型からアンチパラレル型に移行するPNA配列の決定。 パラレル型からアンチパラレル型に移行するためにはシトシンの位置、数が重要な決定事項であることが判明した。そこで、シトシンの位置、数を変えた様々なPNAを作製した。それぞれのPNA鎖の5'側にCy3およびCy5の蛍光団を付加し、蛍光団の距離の差を,in vitroでfluorescence resonance energy transfer (FRET)にて測定し、pHの変化に伴う各波長における蛍光強度を計測した。その結果、3'-AGAAAGAGAAGA-5'、5'-TCTTTCTCTTCT-3'の相補的PNAが最もフレット効果が大きかった。 3.In situ pHセンサーの開発 1,2で開発した細胞導入ペプチド、PNAを合成したペプチドPNAを作製した。同ペプチドPNAを293細胞内に導入し様々な刺激を細胞に与え、そのFRET効果について検討した。細胞内のpHが7.4から8に変化すると100ms以内にFRET効果が現れ、細胞内のpH変化を測定できることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)