2004 Fiscal Year Annual Research Report
アクチン細胞骨格調節によるシナプス伝達効率維持機構の解析
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16500209
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
深澤 有吾 生理学研究所, 大脳皮質機能研究系, 助手 (60343745)
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Keywords | アクチン細胞骨格 / 棘シナプス / 神経可塑性 / 長期記憶 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
神経伝達に直接関与する神経伝達物質受容体のシナプス上の数や局在はアクチン細胞骨格系の変化により調節されていると考えられるので、LTP誘導後の経時的なAMPA型グルタミン酸受容体(AMPA受容体)の数・局在変化を検出感度や定量性に優れたSDS処理凍結割断レプリカ免疫標識法(SDS-FRL法)を脳組織に応用し電子顕微鏡レベルで解析した。本年度は計画していた実験の内、この解析法を応用するための技術基盤の基礎を固める事を重点的に推進した(実験計画2)。その結果、1)歯状回分子層中のAMPA受容体のシナプス外AMPA受容体密度が高いこと(シナプス内外の平均密度比=5:1〜10:1)、顆粒細胞樹状突起の遠位でシナプス外AMPA受容体がより多くの局在していること、シナプスにおける密度には、領域差がないことを明らかにし、また、2)CA1領域のシナプスを対象にサイレントシナプスの有無を検討した結果、全てのシナプスにAMPA受容体が発現しており、サイレントシナプスは各検出法の低感度がもたらしたアーチファクトであることが示唆された。更に、3)LTPを誘導45分後のシナプス内AMPA受容体標識の平均密度は、対側(450±42.2/micron2,Mean±SE,n=25)とLTP側(478±22.8,n=34)とで有意な変化は認められなかったが、AMPA受容体標識の密度分布は有意に異なり(P<0.05,K-S test)、AMPA受容体標識密度が低いシナプス(<300/micron2)がLTP側で少なかったことから、AMPA受容体密度の低いシナプスがLTP誘導により増強されることを示唆する結果を得た。
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Research Products
(2 results)